高地で食べるカレーは一味違う
先週末のこと、マリオ・ブルネロという以前から好きなチェリストのコンサートが八ヶ岳で開催されるというので、一人レンタカーを借りてドライブがてら聴きに行ってきた。このマリオ・ブルネロという人、ベルリンフィルやウィーンフィルとも共演多数の世界屈指のチェリストなのだが、サハラ砂漠でコンサートをしてみたり、チェロ・クライミングと銘打ってエベレストや富士山にチェロを担いで登って演奏したりと、自然と音楽の融合にも様々な形で取り組んでいるマエストロであり、アーティストなのだ。ちなみに氏のチェロケースはフェラーリ謹製のカーボンメイドの逸品。
今回はクライミングではなくクルマでアクセスできる会場なのだが、この八ヶ岳高原音楽堂は吉村順三が設計、音響もスヴャトスラフ・リヒテルや武満徹がアドバイザーとして監修しており、その上、大きなガラス窓の向こうは雄大な山々、木々に囲まれた最高に贅沢なホールのひとつである。思い入れが強い分、前置きが長くなったが、ようやく本題。このコンサートホールまでのコース沿い、八ヶ岳の中腹に「ヴィラ・アフガン」という旨い山小屋のカレー屋があるという噂を聞きつけ、コンサートの前に寄り道をして行ってみることにしたのだ。
11月ということもあって、標高1000メートルを越える八ヶ岳はかなり寒い。クルマを降りて、