お店の本音

今回のbar bossa店主・林伸次さんのコラムは、客の立場ではあまり知ることができない「お店の気持ち」について。林さんによると、お客さんの何気ない行動や言葉で、困ったり、悲しくなる時があるそう。「お客様は神様」なんて言葉がありますが、「店員も人間」です。みなさんも、知らず知らずのうちにお店の人を困らせていないか、ぜひ読んで考えてみてください。

意外とお客さまが知らないお店側が困ること

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

時々、初めて来店されたお客さまで、こうおっしゃる方がいます。 「おすすめは何ですか?」 これ、実はバーテン側としてはとても困る質問なんです。意外でしょうか?

書店を例にあげるとわかりやすいと思います。例えばあなたが書店の店員だったとして、初めて来店されたお客さまに「何かおすすめの本はありますか?」と質問されると困りますよね。できれば「恋愛小説で最近、面白いのはありますか?」とか「マンガで今一番人気なのは何ですか?」といった具体的な情報が欲しいところです。

それと同じで、バーも「おすすめは?」と突然言われるととても困ります。できれば「さっぱりしたカクテルが欲しいのですが、何かおすすめはありますか?」と言った「お客さまのお好み」を教えていただけると助かります。

というわけで、今回は「意外とお客さまが知らないお店側が困ること」です。

先日、知人とメールでやりとりしていて、用件とは関係のない追伸のような形で「今度の○曜日、行くかもしれないから」と書かれていました。すごくお気持ちはわかります。「その日は渋谷で飲む予定があるからたぶん行くと思うから林に伝えておこう。喜んでくれるだろうなあ」ってお気持ちですよね。

でもそういう知らせを受けてしまうと、営業中ずっと「何時くらいに来るんだろう。何人くらいで来るんだろう。席とっておこうかなあ。満席で入れなかったら『この前メールしたのに』って怒るだろうなあ」って、気が気でないんです。

で、結局来店しなくても「行くかもしれないから」なので非難はできません。そんなわけで、本当にお店に行くことが決定して人数と時間も決まってから連絡していただけると助かります。

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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

wildsheep39 いつも楽しく読ませていただいてるけど、今回は少し愚痴っぽいwe 3年以上前 replyretweetfavorite

MiUKi_None おかわりどう?が言えない私はダメな人間じゃないのかと100回くらい思ったことがあったのだが最近一周して諦めた 3年以上前 replyretweetfavorite

nono_suga 言葉というのも、ひとつのエチケットだと肝に銘じよう。注意します。  3年以上前 replyretweetfavorite

sato3sato4 あと「これ美味しいですか?」「どれが美味しいですか?」というのも困ります。 3年以上前 replyretweetfavorite