マクロな恋愛市場のミクロ的な基礎である男女別モテ曲線
藤沢数希(以下、藤沢) これまでに現代の恋愛市場の形相がどのようになっているのか説明してきました。そして、こうした現実の恋愛市場がどのように形成されているのか、個々の男女の行動原理から解明していくのがミクロ恋愛工学のひとつの重要な研究分野になっています。こうしたミクロな個々の男女の行動モデルから矛盾なくマクロな恋愛市場を説明できることにより、恋愛工学の基礎理論がより頑強なものとなるからです。
—— そして、そのミクロ的な基礎を与えるのが、前回の男女別モテ曲線なのですか?
藤沢 ええ。この図は、男が100人、女が100人の村があったとして、それぞれ魅力で順位を付けることができると仮定した場合の、各順位の男女の「モテ度」を表したものです。
魅力は、男なら経済力でもルックスでも何でもいいですし、女ならルックスや若さでもいい。じつは、何が魅力なのか?というのは非常に難しい問題ですが、ここではそこには立ち入らず、単純にとにかく何らかの魅力の指標で順位を付けられると仮定します。
—— 図を見ると、男性は順位が上がると、急激にモテはじめますね。
藤沢 そうなんです。そこが非常に重要なポイントです。図をよく見ると、大方の領域では、同順位の男女を比べると圧倒的に女の方のモテ度が高いことがわかります。しかし、上位に行くと、この男女のモテ度がクロスするポイントが来ます。男性は、このクロッシングポイントを超えると、まさに世界が一変します。ものの見え方がまったく変わってしまうのです。
—— 世界が一変するのですか?
藤沢 ええ。じつは、有料メルマガの方では、より実践的な恋愛戦略を提供しているのですが、このメルマガの重要なミッションのひとつは、ひとりでも多くの男性読者を、このクロッシングポイントのあちら側から、こちら側に来てもらうことなのです。
—— 藤沢さんのメルマガを読むと、投稿コーナーはある種の熱気で包まれていますね。
藤沢 僕も恋愛戦略を真剣に議論し合う、非常に生産的で知的エネルギーに満ちた、このようなプラットフォームが生まれたのは、本当に想定外でした。
—— 藤沢さんも想定外だったんですか。まさに、先週号のメルマガに書かれていたプランBだったわけですね。
藤沢 ハハハ。そうですね。まさに、恋愛工学があそこまで発展したのは、プランBだったわけです(笑)。
—— ところで話は元に戻りますが、そもそもなぜこのように男女で、順位によるモテ方が大きく違うのでしょうか?
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