彼女の瞳より、太陽は輝いてるし
彼女の唇より、珊瑚のほうが赤い
雪が白なら、彼女の胸は浅黒く
髪が絹なら、彼女の髪は黒い糸
赤と白が溶け合ったバラは
彼女の頬には咲いてないし
ちまたにあふれる香水は
彼女の吐息よりもいい香り
その声を聞くのは好きだけど
音楽のほうが心地よく響き
女神が歩く姿を見たことはないけど
彼女は普通に地面を踏んで歩いてる
でもさ、ほかの詩人が嘘だらけの比喩で描く
どんな女たちより、僕の恋人は美しいんだ。
「雪が白なら彼女の胸は」
ウィリアム・シェイクスピア(1564~1616)
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