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「あの日本社会の、同調圧力っていうんですかね、みんな一緒でみんな仲良し~みたいな。そういう、生ぬるい共感を求められる雰囲気が嫌いで僕はアメリカに来たんですよ」
「あー、ホントにそうですよねー! わかりますわかりますー!」
「でしょ!? 本当イヤになっちゃってね。付き合い残業だの連れションだの、本当にばかばかしい」
「ですよねー! あるあるー! 私もそう思いますー」
ロサンゼルスのタクシーで、日本人運転手さんと私がした会話です。このあと会話は途切れ、若干微妙な空気が流れました。口には出さなかったけれど、たぶんお互いこう思っていたのだと思います。
「今の『でしょ!?』『あるあるー』みたいな会話こそがまさに日本的なんじゃね」
わざわざはるばるアメリカまで来て、日本社会の同調圧力がイヤだよねという話で同調している日本人ふたり。なんだこれコントか。脳内で自分にハリセンツッコミ(日本の伝統芸)を入れつつ、わたしはこの会話に、あるカテゴリの人々との共通点を感じていました。
レズビアン、です。
「海外在住日本人」と「レズビアン」って、なんかすごく行動が似てるんですよね。
突然ですけど、似てるんです。「海外在住日本人」と「レズビアン」って。
それは別に「日本人レズビアンは海外に行きがち」みたいな話ではありません。全く。
そうではなくて、いろーんな海外在住日本人やいろーんなレズビアンがいる中でも、あえてコミュニティを形成して集まっている人々はだいたい同じ段階を踏んでいるって話です。
どういう段階を踏んでいるかといいますと、こういう3段階です。
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