ハーレクイン初のBL作品は日本びいき?

9月も半ばを過ぎ、いよいよ読書にぴったりな季節になりましたね。池澤春菜さんが今回紹介する本は、ハーレクインの『ルームメイト』。なんでも、ハーレクインの歴史において、初の海外版刊行となるボーイズラブ(BL)作品なんだとか。独自性を持つ日本のBL界のために「超訳」がしてあるという当作品、どのような配慮がされているのでしょうか。

cakes読者の皆様ごきげんよう、秋の夜長はやっぱり読書!! 冬も春も夏も読書でしたが、いいんです。

さあ、今回取り上げる作品は、ハーレクイン35年の歴史初(たぶん)の海外版刊行となるBL作品『ルームメイト』でございます。


ルームメイト

BLとはなんぞやというのはcakes読者の皆様におかれましては、今更必要ないかと思うけど……あ、でも一応やっておきましょう。共通認識大事。 

BLとはBoys Loveの頭文字。男性同士の恋愛を扱った創作物のことですね。それを嗜む女性は、自分のことを腐女子とか、貴腐人とか自虐的に呼びます。 

個人的にはBLは箱庭的、生態観察館エコロガリウム(※)の中の生き物を観察するような、程よい距離感。あとは、その箱の中の物語は、自分がコントロールできる、という安心感が醍醐味かなぁ、と。 
※箱の中にみっしり生物を詰めて生態系を構成させるという教育的おもちゃ。SF作家サミュエル・R・ディレーニイ の短編「スター・ピット」に登場する。

ロマンスには、絶対的に障害が必要。それは身分差であり、年齢差であり、趣味嗜好の違いであり、周囲の反対であり、過去の恋愛遍歴(もしくは遍歴のなさ)であったりするわけです。でも、現実の恋愛と違い、読者は最後はハッピーエンドになることがわかっているだけに、その障害を楽しむことができる。BLは、さらにそこに性差という障害を付け加えたもの。 

中にはBLはよりピュアな愛の形だと主張される方も。

『ルームメイト』はタイトルの通り、大学の寮で暮らす二人の男子の物語。 

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世界の合言葉はロマンス

池澤春菜

カナダのハーレクイン社が出版している女性向けの恋愛小説ハーレクイン・ロマンス。それらの作品をこよなく愛するのが、声優・エッセイストの池澤春菜さんです。ハーレクインの舞台となった街がたくさんあるロマンスの国アメリカへ語学留学に行っていら...もっと読む

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sakana6634 【|世界の合言葉はロマンス|池澤春菜 @haluna7 |cakes(ケイクス) 】 訳:雪代鞠絵、表紙:中村明日美子という気合いの入れ方は好感が持てるかなあ https://t.co/yHjbbllcgN 3年以上前 replyretweetfavorite

HARLEQUIN_JP 【お知らせ】 3年以上前 replyretweetfavorite

ismiism  …ほほう。 3年以上前 replyretweetfavorite

mrmlmary 雪代鞠絵超訳、中村明日美子表紙。 3年以上前 replyretweetfavorite