第6回】「ぶつかりあうべき異質」は国内にこそある

京大、マッキンゼー、ホスト、船井総研という異色の経歴を経てきた若き思想家・倉本圭造さんの意欲作のエッセンスを、cakesでもお届け。閉塞的な空気に包まれた日本のなかで、希望を次世代へとつなげ、世界へと広げていく方法とは。「異質との交流」のために国外を目指すのは実はナンセンス?  PQ的人間として成長するためには、国内への目の向け方が重要です。

国外で出会った「異質に見えるもの」は、
案外「自分と同質なもの」かもしれない

  実際、これだけ世界が緊密に結びついている時代には、アメリカに行っても欧州に行っても、結局はその国における自分と似たようなタイプの人間とばかりつき合うことになります。

  MBAに集まる人間なんて、いくら多様性があると言っても「それぞれの国のなかのMBAに集まるようなタイプの人間」という程度のバラエティにすぎません。海外の大学に研究に行ったって、結局「研究する人」の間のつき合いにしかすぎません。

  バックパッカー(鞄一つで貧乏旅行する人)が発展途上国をまわってストリートチルドレンと戯れるといっても、よっぽど特別にアーティスティックな感性を持っている人でもない限り、結局その人の目から見たらどこの国に行こうと、「やっぱり発展途上の国の子供はタフで無垢で純粋だなあ」以上の〝異質〟を感じることは難しいでしょう。

  そこにあるのは「異質との出会い」というよりも、むしろ「他の国にいる自分と簡単に仲良くできるヒト」とばかり出会うことによる「お互い、自分の国じゃ、わからず屋ばっかりに囲まれていて大変だよね!でも僕たちみたいに選ばれた意識の高い人間同士なら、本当にわかり合えるからいいよね!」という「本当の意味では異質な存在を徹底排除した、同質性の高い存在との仲良しゴッコ的慰め合い」があるだけなのです。

 

「国内で出会う異質」こそが、
今の時代「本当にぶつかり合うべき異質」なのだ!

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21世紀の薩長同盟を結べ

倉本圭造

京大、マッキンゼー、ホスト、船井総研という異色の経歴を経てきた若き思想家・倉本圭造さん。彼の処女作『21世紀の薩長同盟を結べ』は、23万字にわたる圧巻の提言書です。そんな意欲作のエッセンスを、cakesでもお届け。閉塞的な空気に包まれ...もっと読む

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