誰かが笑われる役を引き受ければ、そのジャンルは広がる
ポップスのど真ん中で歌って踊れ!
イラスト:長尾謙一郎
柴那典(以下、柴) 今回は4月から6月にリリースされた楽曲YouTubeの再生回数のランキング(2014年7月当時)について語っていきたいんですけれども。
オフィシャルでMVが上がっているものの再生回数をcakesで調べてランキング化したんです。これも、非常に興味深い結果になっていて。
No. 1 氣志團 「喧嘩上等」
4,408,676 play
「喧嘩上等」氣志團
大谷ノブ彦 1位、氣志團なんだ!
柴 そうなんです。氣志團のこの曲がここに来てブレイクしている。「喧嘩上等」という月9ドラマの主題歌で。
大谷 氣志團は一貫して景気いい感じですよね。バブルを体現してる。
柴 しかも「氣志團万博」をやってきたことによって、今、バンドの存在感がぐんぐん上がってますからね。あんなブッキングできるの綾小路翔だけですから。
大谷 売れてる人しか出てないですからね。そこがまたいいんですよ。
柴 ロックと芸能を、こんな風に橋渡しすることができる。
大谷 MV見ても、楽器弾いてないですからね。やっぱり月9の主題歌っていうのが、いい足かせとして働いたんだと思いますよ。どポップですからね。
柴 実は氣志團のやってることって、ゴールデンボンバーよりも早かったと言えるわけですからね。
大谷 そう。だけど、彼らはバンドの挟持をどうしても捨てきれなかった。でも、今回のドラマ主題歌というので突き抜けた感じがしますね。
No 2. 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE /「R.Y.U.S.E.I.」
3,649,842 play
「R.Y.U.S.E.I.」
※2014年9月時点では8,905,543 playでランキング1位。
柴 続いては、三代目 J Soul Brothersの「R.Y.U.S.E.I.」。
大谷 これ大好きですよ。前から気になってたし、いい曲だと思う!
柴 僕もそう思うんです。三代目 J Soul Brothersはこれまでそんなに追ってきてなかったんですけど、改めて聴いてみたら、すごくいい。
大谷 問答無用にクオリティの高い人たちが作った曲って感じがしますよね。
柴 ピットブルとかリアーナとかのやってることを、ちゃんと日本的なやり方でやっている人がいた、という。しかもポップスのど真ん中で売れてたという。
大谷 MVだって世界観を統一してますしね。これはね、やっぱり引き受けてるってことだと思うんです。