これまでの7回の講義で、プロフェッショナルの知と技術を吸収してきた第1期生たち。いよいよ、卒業制作として自分たちの作品を世に出す番です。
第8回:ジャスティサイズ 作品を世に出すための関門
第8回のBAPAでは、「ジャスティサイズ※」という、校長の伊藤直樹さんと朴正義さんによる作品の講評がおこなわれました。
※ バスキュール社内では、朴さんが最終段階で作品を厳しくチェックすることを「ジャスティサイズ」と呼んでいる。理由は朴さんの名前が「正義」だから
全体講評
伊藤直樹 全体的に、「体験の意味は?」「ストーリーの流れは?」とつっこまれたチームが多かったですね。みんなアイデアの種はいいものを持っているのに、そこが抜けているのが惜しい。
インタラクティブな作品って、「おもてなし」なんですよ。ユーザーに何かをさせるというのは、こちらがもてなすということです。そのもてなしの方法にはいろいろあって、謎を提示してから最後に種明かしするのもそうだし、流れを先に提示してそれに沿って楽しんでもらえるよう演出するのもおもてなしです。
そのためには、「この作品で何を感じてほしいのか」を明確にすることが必要です。大本のアイデアを出したメンバーが、「これが楽しい!」「これで驚かせたい!」という感情の部分をもっと強く主張した方がいい。メンバーをその感情に巻き込めないと、ひとつのゴールに向かうことはできません。それができれば、もっと良くなると思います。
朴正義 プレゼンテーションを聞いていると、「このチームは意見を出し合っているな」「このチームは本音でやりあってないんじゃないの?」というのがはっきりわかれると感じました。
BAPAの生徒はみんなまじめでいい人ばかり。それはとてもいいことなんだけれど、もっとメンバーでぶつかり合わないと、もう一段階ジャンプすることはできない。それがグループワークでやっている醍醐味や意義でもあるので、ぜひ遠慮せず、自分の領域を超えて最後までがんばってほしいと思います。
あとは、各講師陣やメンターをもっとうまく「使って」、どんどんアドバイスをもらってください。ここはBAPAに参加している特権なので、利用しない手はないですよ(笑)。
第9回:AfterBAPA 卒業後の進路を考える
第9回は「Aftar BAPA」と題して、BAPAを運営するBENCHの小島幸代さんと横石崇さんから、キャリアデザインに関するお話がありました。自分の適性をチェックするテストやこれまでの人生を振り返るワークなどを通して、BAPAでの学びをこれからの仕事に活かすヒントが見つかったようです。
第10回:ジャスティサイズ2.0 クオリティを極限まで上げる
展示の約1ヶ月前には、「ジャスティサイズ2.0」として、作品の最終チェックがおこなわれました。まだ、ここからでも十分ブラッシュアップは可能と言われた生徒たち。さらに精度を上げるのか、それとも大本のアイデアから方針転換をするのか。それぞれのチームの判断が分かれるなか、彼らは卒業制作展にどんな作品を出したのでしょうか。
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