「ゴスペラーズの中で誰が好き?」に答えるということ
「ゴスペラーズの中で誰が好き?」と聞けば大抵の女性は口ごもる。あのメインのサングラスの左にいる普通っぽい人かな、なんて答えを辛うじて聞き出しても、あのサングラスの人がメインってわけじゃないんだよ、と返す事になり、そしたらもう共有できる事なんてなくなるのである。たった5人か6人くらいいるだけで、誰が好きかを難なく議論できる状態が、どれほど贅沢であるかということを「ゴスペラーズからは選べない」は教えてくれる。ついつい、アイドルグループの「選り取りみどり」に目を慣らしていると、この前提のありがたみを忘れてしまうものだ。
「好きな人を選び続けてください」を維持するためのメンテナンス
とはいえアイドルの生命線は「この中からどうぞお好きな人を選んでください」をいかに保ち続けるかだから、AKBにしてもその前例にあたるモー娘。にしても、組織を膨張させ、その上で人事異動を行い、血行促進を図るという手をとることになる。しかし、「辞めます!」「移籍します!」「入ります!」という手段を乱発して、その衝撃を連結させているだけでは、いずれ「!」の効力は弱まり尻つぼみとなって、萎れてしまう。「じゃんけん」したり、「大人」を入れたり、「バイト」を入れたり手を尽くすわけだが、それは「好きな人を選んでください」を維持するためのメンテナンスにすぎない。味に飽きたらゆず胡椒を入れてみてください、少し風味が増してまた新たに楽しめますよ、という料理のように。
動かぬチームにメンテナンスを加え続けるジャニーズのタフさ
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