自分の性別を決められない私は、厨二病なだけなんでしょうか?

フランスの託児所で働いた経験のある牧村朝子さん。そこで出会った2歳の女の子の「もうすぐお姉ちゃんになるから、笑ったり泣いたりしたらいけないの」という言葉に、思わず涙があふれてしまったそうです。今回は、その女の子との思い出を振り返りながら、「男にも女にもなりきれない自分の受け入れ方がわからない」という悩みにお答えします。

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あなたは、自分がまだ言葉を覚えたばかりの小さい頃、何をしゃべっていたのか知っていますか?

わたしは数年前まで、フランスで日本語保育を提供する託児所で働いていました。0歳~3歳児を預かるその託児所では、子どもが言葉を覚えていく過程をたくさん目にしました。

その中でも、特に忘れられないエピソードがあります。今回は読者の方からのご投稿と、そちらのエピソードを合わせて、「自分は、自分の言葉に操られていないだろうか?」ということを振り返っていきたいと思います。

私は、「人が言葉を操る」から「言葉が人を操る」に逆転した瞬間を見ました。

なぁなちゃん(仮名)は2歳の女の子。動物の絵本が大好きです。各ページの動物を指さしては「きりんさん!」「ごりらさん!」「らいおんさん!」と名前を叫び、「よくできたね」と褒められてニコニコしていました。

ぽてぽてと教室を歩き回り、なぁなちゃんは絵本の動物さんだけではなくみんなの名前を指さし確認していきます。

「るいくん」

「まりちゃん」

「じゅりなちゃん」

……そして最後は、自分を指さして誇らしげにこう言うのです。

「なぁなちゃんよー!」

そんななぁなちゃんは、ある日突然笑わなくなりました。
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ハッピーエンドに殺されない

牧村朝子

性のことは、人生のこと。フランスでの国際同性結婚や、アメリカでのLGBTsコミュニティ取材などを経て、愛と性のことについて書き続ける文筆家の牧村朝子さんが、cakes読者のみなさんからの投稿に答えます。2014年から、200件を超える...もっと読む

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コメント

stella_yuu ラベリングに捉われることについて。「 2年以上前 replyretweetfavorite

shi_hou10 @tos 言葉に操られている自分がいる 4年以上前 replyretweetfavorite

RuinMemories |女と結婚した女だけど質問ある? 牧村朝子さんのコラム。なぁなちゃんという少女の話がグッとココロにきたし、相談内容も当てはまるところがあって。すごく良かった。 https://t.co/sGLrbSehdg 4年以上前 replyretweetfavorite

makimuuuuuu ▼ https://t.co/rq9wfyRnby cakesでの連載、今回は「男にも女にもなりきれない自分の受け入れ方がわからない」というご投稿を受けて書いています。来週水曜日まで無料公開期間です。 4年以上前 replyretweetfavorite