恋の数だけハッピーエンドがある

アラブの王様に恋したい!

「シーク」とは、ハーレクインでは「アラブの王様、王子様」という意味。ハーレクインのシークもので描かれる、アラブの王様との言葉・文化の違いや、鉄の掟を乗り越えた「究極の愛」は、読者のハートをいつもときめかせてくれます。掟によって結婚できないシークとヒロイン。それでも2人の恋は、止まることを知りません……!

【ハーレクイン豆知識:シークもの】

「シーク」とは、ハーレクインでは「アラブの王様、王子様」という意味。ヒロインがアラブの王様との言葉・文化の違いを乗り越え、「究極の愛」を成就させていく熱い恋物語は、読者をエキゾチックな非日常の幻想世界へといざなってくれるはず。鉄の掟によって結婚できないシークとヒロイン。それでも2人の恋は、止まることを知りません……!


【作品紹介】

『シークとの許されぬ結婚』

マイサは15年ぶりにかつての恋人と再会し、胸を締めつけられた。 砂漠の国バジュールの王、ラフィーク・メヘディ。 以前にもまして彼は圧倒的なオーラを放っていた。 15年前、二人はバジュールの掟により引き裂かれた。 ラフィークが前国王の決めた相手と婚約するや、会うことを禁じられ、 マイサは30歳も年上の男性との結婚を余儀なくされた。 やがて夫の暴力に耐えかね離婚。ラフィークも半年前、王妃を喪った。 けれどバジュールの因習が存在する限り、彼の花嫁には決してなれない。 どんなに彼を想っても、幸せな未来は永遠にこないのだ。 マイサの悲惨な結婚生活など知るよしもないラフィークは、 元夫への嫉妬もあらわに彼女の唇を奪うが……?!


自由。

そんな言葉がラフィークの頭に浮かんだ。ふたりとも自由を求めているが、マイサはその本質をとらえている。ラフィークは近い将来、もっと抑制を取り去った彼女を見たいと思った。

「このまま町を通り越して走り続けましょうよ」

マイサはまばゆいばかりの笑顔をラフィークに向けた。

「誰にも行き先を告げずに逃げだすの」

マイサが熱っぽい口調で語ると、聞いているほうもついその気になってしまう。かつてふたりは何度もこんな話をしたものだ。

「どこへ行く?」

「さあ。南の海はどうかしら?あるいは、北へ向かってサウジアラビアへ行くのは?すてきなレストランで食事をして、最高級のリゾートホテルに泊まるの」

「きみにも僕にも、責務があるだろう」

「あなたの冒険心はどこへ行ってしまったの?」

「王位に取って代わった」

「それはこじつけだわ」

マイサは左の方向を指さした。

「あそこに車を寄せて」

マイサが指し示したのは舗装道路の脇にある三十メートル四方ほどの空き地で、その向こうは険しい断崖になっていた。

「どうして?」

「いいから言うとおりにして。車をあそこにバックで入れて」

ラフィークはスピードを落とし、車を道路脇に寄せてからバックさせた。車が止まると、エンジンを切ってハンドルに片手を置いた。

「通り過ぎる車でも見たいのか?」

マイサはシートベルトをはずしてドアを開けた。

「いいえ。しばらく座って山の景色を見ましょう」

マイサが車から降りたので、ラフィークも彼女を追って車の後部へまわった。マイサは後部ドアを開けて荷台に乗り、自分の隣に座るよう促した。

しばらくのあいだ、ふたりは黙って遠くを見つめた。これまでに何度も目にしてきた風景だが、ふだんは雄大な山脈をあたりまえに思い、さほどありがたみを感じたことはなかった。山々は町を取り囲む自然の要塞となり、バジュールの資源はもとより、平穏な生活と自由をうらやむ人々から守っているのだ。

「ここから宮殿が見えるわ」

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恋の数だけハッピーエンドがある

ハーレクイン・ロマンス

数々の恋愛小説を世に送り出し、女性たちに癒やしを届けてきたハーレクイン・ロマンス。なんと、これまでに出した全ての小説は必ずハッピーエンドを迎えるのだとか。今回はそんなハーレクインの日本上陸35周年を記念して、人気の35作品の見どころを...もっと読む

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