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最近、夜な夜な柳原可奈子さんのネタを妻と観ています。
「いらっしゃいませぇ~」
「お昼入りまぁ~す」
セリフ自体が面白いわけではないのにもかかわらず、表情とか言い方でフフッってなっちゃう。ゆうべ観たイロモネア出演時の一発ネタでは、単に「パン……食べたいね」って言っただけでめっちゃ面白かったの。朝パンを食べながら思い出し笑いするくらいすごかったです。惚れ惚れするほどプロの芸人さんだわぁって思います。
「何を言ったか」よりも、「どう言ったか」で伝わり方は決まるのかもしれません。
コミュニケーションっていうのは、「何を言ったか」だけでなく、表情・声のトーン・しゃべる速さ・声の大きさ・ジェスチャー・話す相手との距離・視線などなど、「どう言ったか」に大きく左右されるものですよね。
そして「どう言ったか」というのは、それこそ柳原可奈子さんみたいな才能ある芸人さんでもない限り、コントロールしきれるものではありません。私たちの感情・体調・性格・相手との関係性などなど、「どう感じているか」に左右されるわけです。
そんなことを順番に考えていったら、いわゆるカミングアウト——「私は同性愛者です」ってやつ——が、とっても楽になったというお話を今回はしていきたいと思います。さっそくはじめに、読者さんからの投稿をご紹介しますね。
牧村さんは自分と向き合う前は男性と付き合ったり、女の子に興味がある自分を否定したと聞きましたが、それを覆した一番のきっかけって何でしょうか? また、自分が同性愛者だと認めた(向き合った)後は今までの友達にカミングアウトできましたか? (ご投稿より一部を引用させていただきました)
「レズビアンくらい大したことじゃない」って、思わせてくれたのは元カレでした。
本連載「女と結婚した女だけど質問ある?」でも書いてきたとおり、わたしは昔、「レズビアンを治さなきゃ」って思って男性とお付き合いしていました。
同性愛は病気で、不道徳で、反社会的なことだと思ってきました。自分がレズビアンであることを一度でも認めたらわたしは、どこかマンハッタンの会員制地下室クラブ(イメージ)とか男性殲滅を目論む過激派女性活動家のアジト(イメージ)とか革ジャンにスキンヘッドのムキムキお姉さんがバイクで乗り付ける安モーテル(イメージ)で隠れるように生きていかなければならなくなるんだ……と思い込んできたのです。
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