それでも一度は、戦わなければならないときがある

ここまで「アホと戦わない」ことを説いてきた本連載。しかし、ここにきて「時として戦うことに意義がある」という矛盾した結論に。一体全体どういうことなのでしょうか……? どんな相手と、いつ、どんなときに一戦を交えるべきか。ネットで不毛なバトルに巻き込まれてきたからこそ知った学びとは。『頭に来てもアホとは戦うな!』から、日々立ち向かうあなたに渾身のメッセージを送ります。

アップサイドのある人だけに絡め

戦うべき相手はアップサイドがある、つまり相手にすることでこちらも得るものがある人間だけに絞ろう。怒りをぶつける対象も選ぶべきなのだ。

どう絡んでもダウンサイド(損をする)しかないという、自分にとって意義のない相手から何を仕掛けられても相手にしないことだ。しつこく絡まれたら、思い切って逃げることも選択肢の一つである。

相手にする必要がない人というと、最初に思い出されるのは、ネットで匿名(時に実名だが)の上に、リスペクトもなしで、非常識なほど攻撃的に絡んでくる人たちが挙げられる。議員時代は特にそうだったが、今でも、SNSで執拗に絡んでくる人がいる。理由は定かではないが、基本的に時間とエネルギーを持て余しているのだろう。もったいない。あれだけの時間とエネルギーをもっと生産的に投入すればいいのにと、こちらが思わずおせっかいを焼いてしまいそうになる。

単に感情的になっている人もいれば、何らかの思惑がある人もいるだろう。絡んでこちらから反応させて、SNS内で目立つことを狙ったり、私の行動や言論の揚げ足を取ったりして「首を取った」つもりになっている人もいるようだ。

かつて、あまりにも理不尽でしつこく無礼なことを言ってくるし、許せない表現があったりしたので、私はムキになってこういう人たちに絡み返していたことがあった。しかし、それは大きな誤りであって、そこから多くを学んだ私は、今はそういう連中は徹底して“相手をしてあげない”ことにしている。あるいは気味が悪いくらい絡んでくる人からは逃げることにしている。

そういう人を相手にしてもこちらは得るものがほとんどない。こちらが言い返せば、言い返している様子がネット上で露呈され、どんなに論理的に反論しても、大人げなく暇な印象を与えてしまう。感情的な表現が少しでもあろうものなら、器の小ささの象徴になってしまう。

相手はこちらを引きずり出したことで得意になるし、揚げ足を取りたかったら、いくらでも感情的になって、その上屁理屈を押し通せるので、大人げない事態が長引くことになってしまう。大切な時間を使って絡んでもこちらは得るものがなく、時間と評判を失うだけである。

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頭にきてもアホとは戦うな!

田村耕太郎

むやみやたらと足を引っ張ってくる人。権力を振りかざし、あなたの意見をつぶそうとする人。あなたのまわりにいるこんな人に、毎日イライラした覚えはありませんか。こんな人たちを「アホ」と定義する政治家の田村耕太郎さんがアドバイスするのは……「...もっと読む

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コメント

kig_anga セルフコントロールしたいときにとてもいい本になるかも 4年弱前 replyretweetfavorite

Tunica_Chiffon  |アホと戦う虚しさを一度は経験しておけ、ということでした 4年弱前 replyretweetfavorite