cakes読者の皆様ごきげんよう、ホトトギスの例えで言うなら、今は「ないのなら むりやり探そう ロマンスを」状態の池澤春菜です。どちらかというと、なまはげ的な……ヒーローはいねがぁあああ?!
さて、今回の一冊は。 前回に引き続きシアトルが舞台のスーザン・マレリー『プレイボーイに魅せられて』。
この一冊、実は編集長さんの大オススメです。
「個人的な意見ですが、ハーレクイン史上最高のヒーローは『プレイボーイに魅せられて』のリード・ブキャナン。たぶん1年365日のうち、ひとり寝のほうを数えた方が早いくらいの遊び人。元大リーガー。それが地味で全然自分に自信のない看護師によろめく。とにかくしびれます。この4部作のうち最初の3作は、今でも1年に1度くらい読み返してしまうおもしろさ。」
ここまでオススメされたら、読まないわけには!! 意気込んで本を開いて、1ページ目でやられました。
リードはコーヒーを噴きだしそうになりながら勢いよく立ちあがり、そのページを凝視した。ぱちぱちとまばたきし、それから目をこすって見出しを読みなおす。
“たいしたことないわ”だって?
この僕が、ベッドではたいしたことがないって?
『狂ってる』リードはつぶやいた。
元大リーガーのリード・ブキャナンは、とにかく女の子とイチャイチャできてたら幸せ。面倒なことは全部マネージャーに押しつけて、モテモテ人生を謳歌、と思いきや。かつて関係を持ったらしい新聞記者が、悪意ある暴露記事を新聞に載せたおかげで、全てが180度ひっくり返ってしまった。
憤慨したリードさん、『僕は単にうまいだけじゃない、女をひれ伏せさせる神なのだ。』 と怒りまくります。
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