美しい努力の磨き方

人は誰しもがんばっているのだから評価してほしいと思うもの。しかし、 他人の評価で満たされるのは、ほんの一瞬です。嫉妬や悔しさをすべて消し去ることは無理かもしれませんが、それをバネにすることはできます。連載最終回は、努力の「美しさ」とはなにかについて語ります。
かんき出版より発売した増田さんの新刊 『人生が変わる 正しい努力の法則』より、一部を公開します。

嫉妬は何も生まない

嫉妬は、憎しみと被害感情しか生みません。
嫉妬から得るものは何もありません。

「静」「動」の努力を問わず、努力の過程では、ときとしてうまくいっている人、才能のある人を見て嫉妬しがちになります。歯を食いしばって耐えていても、自分だけがこんな状況にあっていることに、納得がいかないからです。大切なのは、比較をしないこと、等身大の自分を見失わないこと。

そして、うまくいっている人がいたら、むしろ素直に認めましょう。
本当に、すべてを持ち備えている人は稀ではありますが、います。
その人だって、おそらく人知れず悩みや困難に遭遇しているのですが、かりにそうではないとすると、むしろ彼、彼女は、今生の使命が苦難を乗り切ることを学ぶよりも、持て余す才能や財力、行動力を使って社会に貢献することかもしれないのです。
逆境や試練のない人が、逆境を乗り越えてきた人より「つねに」劣るということは、決してありません。そう思うのは、単なる被害感情や劣等感にしかすぎません。

NHKで葛西選手の特集番組を見る機会がありました。
その中でとくに興味を引いたのは、葛西選手が長野オリンピックでジャンプ団体の代表に選ばれなかったとき、ジャンプ団体の日本代表(金メダル)選手たちの跳躍を見ながら、一人「落ちろ、落ちろ」と念じていたと語っていたことです。
この、素直な気持ちの吐露に思わず笑ってしまいましたが(ごめんなさい!)、当時の暗い表情と、その後逆境から這い上がってきて、この2、3年くらい前からメダルを取るまでの「穏やかな」表情があまりにも異なることに気づきました。
自分の中にある間違った思いを訂正し、最後に勝利を勝ち取る「孤高のジャンパー」が歩んできた軌跡を垣間見て、とても感銘を受けました。

嫉妬をすべて消し去ることは無理かもしれません。
しかし、嫉妬からは、何も生まれず、単にマイナスのエネルギーしか生みません。

むしろ彼ら、彼女らに素直に学んでみる。嫉妬する暇があったら、自分を高めることのみを考える。他人は他人。等身大の自分で勝負する。この気持ちが大切です。


弁護士としての活動の傍ら、写真家としても活躍中。書籍に掲載している著者が撮影した写真を掲載します。


悔しさをバネにする

嫉妬ではなく、悔しさをバネにすることはあってもいいし、必要なことです。それは、強烈な信念や情熱にも繫がります。

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努力は報われない病」にかかる日本人

増田英次

イェール大学、コロンビア大学のロースクールで学び、現在はコンプライアンスの第一人者として活躍する弁護士の増田英次。華麗な経歴の裏で、壮絶な人生を歩んでいました。中学時代に父親の会社が倒産、高校時代に難病にかかり、大学入学と同時に1年休...もっと読む

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kankipub cakesで連載中の『人生が変わる 正しい努力の法則』(増田英次 著)の記事がアップされました。連載最終回は、努力の「美しさ」とはなにかについて語ります。 4年以上前 replyretweetfavorite