斎藤環×海猫沢めろん vol.4「ヤンキー化する日本」で上手く生き抜く方法

「ゆるく自由に生きるための方法」を、斎藤環さんと考えてきた対談企画も今回が最終回。海猫沢めろんさんは、現在支持を集める「アドラー心理学」と斎藤環さんの主張する「日 本のヤンキー化」に親和性を感じると言います。個人主義へと変貌する日本を上手く生き抜くひとつの答えを、斎藤さん、海猫沢さんが2人で導きだした特別対談。同時掲載中の新刊『頑張って生きるのが嫌な人のための本』『ヤンキー化する日本』の内容とあわせてお読みください。

「今・ここ」主義が蔓延する日本

めろん 僕はアドラー心理学の流行と、斎藤さんの仰っている「日本のヤンキー化」って近と思ってて。アドラーの言う事ってすごくヤンキーっぽいんですよ(笑)。

斎藤 でもヤンキーは「絆」と「家族」が命じゃないですか?

めろん それはそうなんですけど、なんとなく全体的に「気合い」っぽい感じなんですよね。

斎藤 あぁ、気合いか。「気合いがあれば幸せになれる」みたいなところはたしかに似てるかもしれない。原因論じゃないから、深く考えないところとか。

めろん それってまさに加藤周一の言う「今・ここ主義」じゃないですか?

斎藤 なるほど。ヤンキー的だね。

めろん ヤンキーって全部を頑張って生きてる感じがしますもんね。……って、僕、こんなこと言ってたらヤンキーの人に怒られますよね。

斎藤 怒られますよ(笑)。でもほら、今世間も精神医療も「頑張らない人に優しくしましょう」的な方向に大幅にシフトしていってるから。実際、ヤンキーの中にだって、心を病んだ人や疲れた人はいると思うんですよ。

めろん ヤンキーが病むって、きっと相当ですよね。病み方のレベルが違う気がする。

斎藤 でもマイルドヤンキー層なら、病み方もマイルドかもしれないですよ。

めろん マイルドヤンキーね!

斎藤 マイルドヤンキーの定義って「地元から出たがらない・上京志向がない」なんですよね。この概念はすごいですよ、この定義に当てはまる人は全部まとめてヤンキーですから。地元から出たがらない人って昔から常に一定数いたから、それ自体を新しい現象とは思いませんけど、そこに「ヤンキー」というネーミングとして持ってくる着眼点は良かったですよね。

めろん でもマーケティング的な意味合いが強い「マイルドヤンキー」と、環さんの言う「ヤンキー」って、違う意味合いですよね。

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頑張って生きるのが嫌な人のためのはなし

海猫沢めろん

年間3万人前後もの人が自ら死を選ぶ自殺大国・日本。ゆたかな国にも関わらず、根強くはびこっている閉塞感と生きにくさ。海猫沢めろんさんの友人・K君は、そんな閉塞感から自由になるために自殺を選択しました。めろんさんが、K君と、おなじ悩みをか...もっと読む

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kadokawaone21 本日の東京新聞他の朝刊で 4年弱前 replyretweetfavorite