はあちゅうさんが恋愛サイト「AM(アム)」で連載中の「毒吐きはあちゅうのアラサー恋愛入門」が、大幅に加筆、修正、新エピソード満載で待望の書籍化! 思わず「あるある」と頷いてしまう、アラサーにおこりがちな恋愛法則のオンパレードに、男女問わず共感し、読み終わる頃には、恋愛の酸いも甘いも疑似体験しつつ、「恋愛っていいな」と思うこと間違いなし! なおツイッターで人気のはあちゅうによる恋愛ツイート(#めも)シリーズも掲載されています。
はあちゅうが合コンで出会って一番「がっかりする男」とは
二村ヒトシ(以下、二村) 今日はお忙しいところ、ありがとうございます。『淑女のはらわた』では、恋愛観やご自身に関するお話しをお聴かせいただいて、どうもありがとうございました。他の女性の章も、読んでいただけましたか?
伊藤春香(以下、はあちゅう) はい。全部読みました。
二村 僕はアダルトビデオの監督が本業で、その職業柄なのか、女性からいろいろと聞きにくい話を聞くのが大好きなので、この『淑女のはらわた』という本で、恋愛に関して一家言お持ちの女性たちに話を聴いてみようと思いました。その対談相手の一人として、はあちゅうさんにも出ていただきました。
はあちゅう かなりの豪華メンツですよね。ジェーン・スーさんとか、犬山紙子さん、まんしゅうきつこさんと、今結構メディアに出ている有名な人たちがたくさん登場してますよね。
二村 そうですね。「どういうセックスをするんですか」とか、そういうひどいことも聞いちゃった方も、おられます。ちなみに、はあちゅうさんは本を読まれてみて、いかがでしたか?
はあちゅう 二村さんがものすごくみなさんのハラワタをえぐってらっしゃるんですけれども、でも、みなさんのタイプがあまりに違いすぎて……。
二村 誰か「この人、私と考え方がかぶるな」っていう人はいましたか?
はあちゅう いや、基本的には誰ともかぶらなかったですね。恋愛の価値観について共感ができる人はほとんどいなかったです。ただ、唯一たんぽぽの川村エミコさんについてはいくつかハッとする部分がありましたけど。
二村 川村さんははあちゅうさんと同じく、すごく女性性が強いかたですからね。ちなみにどんな部分ですか。
はあちゅう たとえば、川村さんが「居心地が悪い相手と一緒にいると、自分が怒りっぽくなるのがわかる」っていうあたりとか私はとても共感できましたね。でも、その怒りっぽさを川村さんが表に出してしまうのは川村さんが悪いというよりは、結局のところはその男性との相性なんだっていうお話をなさっていて。それに対しては「なるほど」と納得しました。
二村 うんうん。
はあちゅう そして、二村さんは、そういう男性をあえて選んでしまうのは、川村さんの【心の穴】が原因だっておっしゃっていたんですよね。
二村 もしかしたら「怒りを感じたい」からその人と恋愛してるのかもしれないし、「その人と付き合うことでどういう結果になるのかを見てみたい」という気持ちがあるのかもしれない。なんにせよ、それは川村さんのなかにある【心の穴】が作用しているんだと思うんです。
はあちゅう なるほど。
二村 たとえば川村さんはテレビでは、非モテおもしろキャラを展開している人ですけれども、女性的で純情な一面もお持ちだと思うんですよ。恋愛では、そこで引き裂かれたりする。
はあちゅう 純情な方だからこそ、そのおもしろいキャラがプライベートの彼女を邪魔してしまうっていう一面もあるんですよね。たとえば、川村さんが「合コンとかに行ったときにも、本来の純情キャラではなくて、おもしろキャラを演じなければならない」とおっしゃっていたんですが、これもすごくわかりますね。
二村 はあちゅうさんの場合、どういう状況でそういう気持ちになるんでしょうか。
はあちゅう 合コンの時だとすると、相手の男性に「うちの会社の玩具をツイッターに載せてよ!」とか「これ、ブログに出してよ」という売り込みをされるときですかね。
二村 はあちゅうさんも含めて、有名人のかたは大変ですよね。
はあちゅう そうですね。そういうことを言われると、「あぁ、この人とはご縁はなさそうだな」と思っちゃいます。
二村 それはまあテンションは下がりますよね。
はあちゅう テンションが下がる理由にはふたつあって、ひとつが「あぁ、そうやって書いて欲しいから、私に会おうと思ったのかな」っていうところ。利用されているような気持ちになってしまうんです。
二村 なるほど。もうひとつは?
はあちゅう もうひとつが、私にとってブログってとても大切な場所なので、本当に気に入ったものしか載せたくないと思っているんですよ。それをちょっと会ったからって、「書いて!」と言われるのは本当に許せない。
二村 なめられているような気持ちになる?
はあちゅう なめられているっていうよりは、私にとってすごく大切なものなのにもかかわらず、そのブログに対して「気軽に頼んでいいものだ」って軽く扱われているのが、すごく悲しくなっちゃうんです。だから、そういう人はダメなんです。