サウジアラビアの熱砂に燃えて

アメリカ語学留学中、サウジアラビア人のクラスメートができた池澤春菜さん。相手のことを、少しでもよく知りたい! そう考えた池澤さんが手にとったのは、サウジアラビアを舞台にしたハーレクイン小説『熱砂に燃えて』。セクシーなヒーローの魅力を堪能しつつも、池澤さんが実感した国際恋愛のむずかしさとは?

 cakes読者の皆様ごきげんよう、だんだんロマンスという文字がゲシュタルト崩壊を起こしつつあります。池澤春菜です。

 最近はうっかり「ロマンスとは、遠くにありて思うもの」なんて呟いちゃったりして。

 いかん!! これじゃいかん。

 たとえ木っ端微塵になろうとも、散る時は前のめりで。

パイクプレイスマーケットの八百屋さん

 さぁ、そんな本日の一冊は。

 ヘレン・ビアンチン『熱砂に燃えて』

 というのも、私の通っていた語学学校は、サウジアラビアの政府との提携があるらしく、サウジの学生がとても多かったのです。私のクラスにも男性が三人、女性が一人。RとLを等しく巻き舌にする上に、語尾が全部上がるので、最初はなに言ってるのかわかんなくて泣きそうでしたが、仲良くなってみたら明るくて話し好きで、とっても感じがいい。でも、そんな中でも、男女は一言も言葉を交わさない上に、狭いクラスの中でできるだけ離れて座ってる。女性同士でもなにか線引きがあるのか、先生に「彼女とは同じチームになれません」と話して席替えをしていたり……。

 授業の一貫としてディベートを良くするのですが、その中で知ったのは、

 映画館のような娯楽施設はないこと。

 お外ではお酒を飲んではいけないこと。

 ラマダンという慣習。

 税金はない。でもザカート、喜捨税と言うシステムがあって、裕福な人が資材を寄付し、それはまず間違いなく貧しい人のために使われること。

 大学に行くのは、ただ。うちの学校に来ている人も、政府が丸ごとお金を出してくれているそうな。

 医療費も、ただ。

 ドバイは憧れの地、何もかもが別格!!

 FacebookアカウントやTwitterアカウントは、誰も持っていないみたい。

 男女間のことは、独自文化すぎて踏み込んじゃいけない感じ……でもみんな、アメリカに来てどんな風に感じているんだろう?

 話せば話すほど、不思議の国サウジアラビア。たぶん、向こうからしてみたら、日本も同じように不思議の国なんだろうけど。

 よって立つ文化基盤が全く違うので、いろいろなものの見方や感じ方が違う。カルチャーギャップと言ってしまってはそれまでだけど、せっかく仲良くなれたんだもの、もっと人としていろいろ知ってみたい!!

 ということで、サウジアラビアなヒーローが出てくる『熱砂に燃えて』を読んでみたのです。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
世界の合言葉はロマンス

池澤春菜

カナダのハーレクイン社が出版している女性向けの恋愛小説ハーレクイン・ロマンス。それらの作品をこよなく愛するのが、声優・エッセイストの池澤春菜さんです。ハーレクインの舞台となった街がたくさんあるロマンスの国アメリカへ語学留学に行っていら...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません