みなさんこんにちは!
めっきり寒くなってきましたね。
グツグツの鍋とか、
フーフーの麺とか、
そんなあったかフードが嬉しい冬が、そろそろはじまりますね。
さて、今日はそんな寒い季節に食べたい
あったかい簡単つまみをご紹介。
材料の主役はこの季節に安くておいしい鱈、そう、たらです。
切り身は1枚から売っていて買いやすいし、
骨も大きめだから魚初心者でも扱いが簡単。
たらといえば、日本人なら真っ先に浮かぶのは「たらちり」でしょうか。
長ねぎや豆腐、春菊なんかと昆布だしでコトコト煮たら、
ポン酢とゆずこしょうでハフッと食べたい。
冷えた日本酒とか、いいですね。
締めはご飯? 麺?
細くてこしのある稲庭うどんを入れてツルツルっと。
ああ、いいなあ。
でもでも、今日は鍋のレシピではありません。
今日のおつまみは何かといいますと、
はいこちら。
あつあつをハフッと食べたい!
「たらとじゃがいものピポグラタン」です。
ピポグラタン?
なにそれ?
ねえ、ちょっとへんてこな名前ですよね。
でもですね、ポルトガルにあるんですよ。
しかも、つまみにばっちりです。
たらのうま味が効いているんですから!
これはもともと干しだら(バカリャウ)を使って作るポルトガルの定番料理で
「Bacalhau a Ze do Pipo(バカリャウ・ア・ゼ・ド・ピポ)」というのが正式名称。
ゼ・ド・ピポというのは、
この料理を考えた有名レストランのオーナーのニックネーム。
料理名の訳は、ゼ・ド・ピポ風バカリャウ、といった感じです。
それにしても、ゼ・ド・ピポってどんな顔してたんだろう……気になります。
ところで、ポルトガルでは干しだらを非常によく食べます。
大きなたらを開きにした三角形のまま、
たっぷりの塩で漬けこんで、がちがちになるまで干しています。
日本の棒だらより脂分もあって何倍も厚みがあり、大きい。
実際売られている干しだらは、こんな形状です。
大量に扱う専門店などでは、
吊るさずにノートみたいに棚に重ねて売っています。
魚なのにノート扱い!? とびっくりしますが、
凶器になるぐらいがちがちに硬いので
重ねたってどうってことないんですね。
カチカチに硬い干しだらは、数日かけて水に浸し、ゆっくり戻します。
戻し過ぎると塩気もうま味も抜けてばさばさした鱈になってしまうから、
結構繊細な作業なんですよね。
私が以前ホームステイしたマリアの家でも、
こんな風に戻した身を細かくほぐして使っていました。
この干し鱈を使った料理のバリエーションは
焼く、揚げる、煮る、炒めると数えきれません。
グラタン、サラダ、コロッケ、かき揚げと何にでもなる。
ポルトガルでは365日毎日食べてもレシピがつきないと言われていて、
実際1000以上のレシピがあると言われています。
そのなかでもこのピポグラタンは定番料理で
レストランや家庭にはそれぞれのレシピがありますが、
絶対に欠かせないのは
たら(本当は干しだらですが、甘塩のたらでも大丈夫)、
牛乳、
じゃがいも、
マヨネーズの4つ。
今回はこの基本素材をいかして、簡単なレシピにしました。
たらのだしが効いたじゃがいもは、
うまみの掛け算でぐぐっと味が濃くなるから、
適当につくってもなかなかの味に仕上がります。
しかも、香ばしく焼けたチーズと隠し味のマヨネーズの酸味がいい仕事をするので、
お酒によく合うんですよ~。
合わせたいのは、少しふくよかで酸味もある白ワインかな。
軽めの赤ワインでもいいですね。
ビール? もちろん合いますとも!
できたてのアツアツを、
ゴクっとビールで流しこんじゃってください。
では早速、
「たらとじゃがいものピポグラタン」をつくりましょう!
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