©喜多村みか・渡邊有紀
最初は作品にするつもりはなかった
—— お互いの写真をとりあう作品シリーズ「TWO SIGHTS PAST」、cakesでの連載がいよいよ150回を突破しましたね。ものすごい写真の量ですが、いったいいつごろ撮り始めたんですか?
喜多村みか(以下、喜多村) 大学で一緒だったのですが、仲良くなりはじめたのが2年生の終わりくらいでしょうか。
渡邊有紀(以下、渡邊) 春休みに、いっしょにバイトしたりしてだんだん仲良くなったよね。選挙の投票所の仕事とかやっていました。私語厳禁でつらかったのを覚えてる(笑)。
喜多村 この写真とか、大学3年生くらいのものだと思うんですけど、これが本当にはじめのころだよね。
渡邊 あ、むかし撮っていた写真のブック、持ってきてくれたんだね。これは、みかの家で撮った写真ですね。こっちは、新宿ルミネのなかにあったジュース屋さんで。この店はもうなくなったけど、みかは、今とあんまり変わってない気がする。
喜多村 そうかな? 今よりも顔がツンとしてる気がするけど。それにしてもあちこち行って撮ってる。やっぱり学生時代は時間があったんだね。
渡邊 よく旅行したよね。
—— たしかに、ここまでの連載でも、軽井沢に宮古島、フランス、ハンガリーといろいろな場所が出てきましたね。これは写真撮影がメインだったんでしょうか?
喜多村 車を借りてあちこち出かけていましたね。でも、写真を撮ることがメインってわけでもなかったです。もちろんカメラは持っていくし、撮影もするんですけど。ごく自然に、お互いに撮り合っていた。というか、当時は「撮り合っていた」という感覚でもなかったんじゃないかな。お互いが、単にそれぞれに撮っていたというか。作品にしようとはまだ思っていないから、自分の写真を撮りつつ、それらとおなじように撮るっていう感じだった。学生の頃は身の回りに対してやたらとシャッターを切ってたし。
渡邊 それがいまは、こんなふうに連載させてもらう作品になったのはすこし不思議な感じもしますね。
時系列でもそうじゃなくても成り立つ作品
—— 週に3回の更新というのはなかなか大変だと思うんですが、写真のセレクトはどうやっているんですか?
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