どんなものにもマイナス面はある、という認識が大切。

何事にも「完璧」を求めてしまうところのある日本人。他人の落ち度に対しても口を出す傾向は、このネット社会でさらにエスカレートし、萎縮を招く一因ともなっています。そうした状況を打破してくれる心がけを、森博嗣さんが提案します。

副作用のない薬というものはない。どんなに優れた技術、方法であっても、必ず何らかの欠点が潜んでる。あまりにも「完璧」を求めてしまう「潔癖」が、日本人にはあるのかな、と感じられるときがある。そして、この国民的潔癖症というのは、たぶん、マスメディアやネットを通じて増幅され、より顕著になっている。

フィクションのドラマなどであっても、批判の的になる。これは、その設定が特別で、実在する固有の機関がモデルになっていると明確にわかってしまうからだという。たとえば、大学が舞台になっていたり、科学者が登場するドラマなどを見ると、「実際はこんなふうじゃないけどね」と感じることが多々ある。しかし、大学は沢山あるし、科学者もいっぱいいるのだから、「まあ、これくらい極端で馬鹿馬鹿しい状況も、ありえないわけではないか」と許容することができる。ところが、大学が日本に一つしかなく、科学者が一人しかいなければ、その大学や科学者は文句を言いたくなるだろう。自分たち、自分が社会から誤解されて迷惑だ、とクレームが出るかもしれない。  

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素直に生きる100の講義

森博嗣

作家として科学者として深い思索にもとづく創作と研究を行ってきた森博嗣さん。そんな森さんが現代の閉塞した社会で希望を持ちながら生きるためのヒントを伝える著書『素直に生きる100の講義』(大和書房)が8月8日に発売されます。cakesでは...もっと読む

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the_kawagucci あまりにも「完璧」を求めてしまう「潔癖」が、日本人にはあるのかな、と感じられるときがある。そして、この国民的潔癖症というのは、たぶん、マスメディアやネットを通じて増幅され、より顕著になっている。 https://t.co/TZuh4HPs3w 4年以上前 replyretweetfavorite