良いことを言っても、凄いところを見せないと聞いてもらえない。

良いことを言ったと思ったのに、ちゃんと聞いてもらえなかった……そんな経験はありませんか? 社会では、有名な人やポジションの高い人の声が注目されがちです。何の実績もない人間が「良いこと」を言っても、そうそう受け入れてはもらえないのです。8月8日発売予定の森博嗣さんの新刊『素直に生きる100の講義』(大和書房)のダイジェストを、cakesでいちはやくお届けしていきます!

僕は、人の話を聞くのが好きだ。その延長で、全然知らない人のブログを読んだりしている。平凡な人というのはあまりいない。誰もがそれぞれスペシャルなものを持っている。平凡そうに見える生活の中にも、小説に負けないほど起伏がある。そういう人の言葉の中から、「これは良いね」と感じるものも多く拾える。

ところが、誰もそれに目を留めない。話は聞き流されている。結局、有名人が言ったこと、著名人の格言の類がいつもいつも、そして何度も何度も引用され、みんなが同じフレーズを繰り返している。それをまたコピィし、まるで輪唱のようだ。「みんなで一緒に感じましょうキャンペーン」でもしているかのように。

会議などでも、なかなか良い意見だな、と思うものが出てきても、それを言った人のポジションが低いと、ほとんど聞き流される。結局、ポジションの高い人が何を言うのか、ということに大勢が注目していて、その当たり前のような、最初から決まっていたようなものに、みんなが頷いて、会議の結論となるのである。

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素直に生きる100の講義

森博嗣

作家として科学者として深い思索にもとづく創作と研究を行ってきた森博嗣さん。そんな森さんが現代の閉塞した社会で希望を持ちながら生きるためのヒントを伝える著書『素直に生きる100の講義』(大和書房)が8月8日に発売されます。cakesでは...もっと読む

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コメント

s_1wk 「あらかじめ凄い人間であると理解されていなければ、意味はない」 4年弱前 replyretweetfavorite