なぜそんなに自分を肯定できるんですか?
Q. 僕と初めて会った時、いちょこさんは大学4年だったと思うけど、その時はエステのバイトをしていたよね。そのまま就職をして、その後事務の仕事を経て、いまはノベルティグッズの営業企画の仕事をしているわけだけど、仕事は変わっても中身は良い意味で変わらないなと。僕の場合は、写真家になると決めてからはそれだけをやってきているけど、いちょこさんは仕事のことはどう考えているの?
庸子:職種は毎回全然違うんだけど、私の中の基本的なスタンスは一貫していて、結局人と話すことが好きなんだよね。美容の仕事をしていた時も、エステがやりたかったというよりは、その会社の人と環境に魅力を感じたのがきっかけだったんだよね。私が貧乏学生なりにお客さんで通っていた時からそこの店長が好きで、その店長のお客さんとの関わり方がスゴく素敵だった。自然で明るくて、でも女性それぞれを真剣に応援する人だったんだ。私の中でその頃から変わっていないのは、人と話をして、その人が作りたい状況を一緒に考えながら形にしていくことが好きだということ。人の言葉が企画になり、立体化される過程が面白いし、作った後に良かったと言われるものを残していきたいっていうのがあるんだと思う。
Q.うちの父親が倒れて実家に戻って、いちょこさんを父に紹介した時に、「結婚するかどうかわからないけど、一生応援し続けます」って言ってくれたでしょ。その言葉はずっと残っているし、いま話してくれた仕事のことにもつながるけど、人を応援したいという思いが一貫してあるんだね。
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