笑顔

重度の自閉症を抱えながらも、社会を鋭く見つめている作家・東田直樹さんの連載です。
身体同士が譲り合うの記事でも書かれていた通り、脳の情報処理の仕方が、私たちとはすこし違っているという東田さん。彼が鏡にうつる世界を覗き込んだとき、いったい、世界はどのように見えているのでしょうか。

 写真を撮る時「笑って」と頼まれますが、僕には難しいです。
「ハイ、チーズ」と言って、カメラの方を向くことなら、僕もようやくできるようになりました。

 しかし、自然な笑顔には程遠く、朝起きたての人のように、ぼーっとしているか、歯をむき出し一所懸命口を広げているかのどちらかです。
 どうやれば笑顔をつくれるのか、不思議でなりません。

 楽しかったことを思い浮かべてとか、にっこり笑ってとか言われますが、僕には、まるでわからないのです。表情を自由自在に変えるなんて信じられません。

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跳びはねる思考—22歳の自閉症作家が見た世界

東田直樹

「僕は、まるで壊れたロボットの中にいて、操縦に困っている人のようなのです。」 会話ができないもどかしさや意に沿わない行動をする身体を抱え、だからこそ、一語一語を大切につづってきた重度自閉症の作家・東田直樹。 小学生の頃から絵本...もっと読む

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コメント

aratakeshouji そうなんですね~。勉強になります。東田直樹さん! http://t.co/pyF4mi8zkB 3年以上前 replyretweetfavorite

Tunica_Chiffon  |ドナ・ウイリアムズもそうだったけど、内面世界について丁寧に書かれてもわからない 3年以上前 replyretweetfavorite