心を取り扱う編集者の手つき—チームで本を作るということ

話題作『女子をこじらせて』と対談集『だって、女子だもん!!』(ともにポット出版)を出された、ライターの雨宮まみさん。その二冊を支えたチームのあり方は、出版文化の可能性を感じさせるものでもありました!

 2011年と2012年に、続けて『女子をこじらせて』『だって、女子だもん!!』という二冊の本を出した。版元はどちらもポット出版である。

 実はこの二冊の本は、ポット出版から「作りましょう」と言われる形で作ったものではない。

 ライターになって、最初に「書き下ろしで本を出しませんか」と言われたのは、ずいぶん前のことだった。ポット出版ではない、別の版元の編集者に声をかけられ、ネットで書いていた原稿に書き下ろし原稿を加えてようやく一冊分になったときに「やっぱり出せなくなりました」と言われた。もちろん原稿料など一円も出なかった。

女子をこじらせて
女子をこじらせて

 「編集者がいないと出版業界はダメになる」「編集者がいてこそのライターだ」というような意見を目にするたび、さめた気持ちになった。もちろん私にも、自分を「育ててくれた」と言える関係性の編集者はいる。編集者に迷惑をかけたこと、編集者のおかげでできた仕事も山のようにある。編集者がいなくていいと思ったことはない。

 そんなときにWAVE出版の小嶋優子さんから「雨宮さんの本を作りたい」という打診をいただいた。話し合って企画を出したが、私の知名度がないため、企画は通らなかった。そんなことはそれまでも何度もあったので、それほどがっかりもしなかった。「本って出ないものなんだな」と思い始めていた。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

ケイクスカルチャー

雨宮まみ

関連キーワード