メランコリック

第7回 RIN on the stage ヒミツなキモチ

生徒会役員がなぜ三人しかいないのか――その理由に、絶大な人気を誇る‟歌姫”MIKUの存在があったことを知り、驚くリンとレン。それを乗り越えるためにも、文化祭で何か生徒会のアピールになることをしようを意気込む生徒会の面々たちだが……。

Youtubeとニコニコ動画での動画再生数が360万回を超えるボーカロイド楽曲「メランコリック」が遂に小説化! 書籍発売を記念して、一部を公開します。
♪『メランコリック』動画はこちらから♪


『メランコリック』 作詞作曲:Junky


「そ、そうだ! オレ、ギターならできるっす! あ、役に立たないかな……」
 すっかり温かくなった空気の中で、照れ隠しに絞り出したようなレンの言葉だったけど、今度は会長がガタッと勢いよく立ち上がった。
「それだーっ!!」  
 えっ? と集まる視線のなか、いつもの会長らしく大きな胸を張る。
「アタシもドラムならできる! カイト、キミも楽器できたよね? 中学では吹奏楽部だったし!」  
 慌てたのはカイト先輩だ。
「え、ちょ、待ってください会長。ギターにドラムって、まさかバンドでもやるつもりですか? 楽器っていったって、僕の担当はバイオリンだったんですよ?」
「ベースならいけるだろ? おんなじ弦楽器なんだし、だいじょーぶだいじょーぶ」
「そ、そんな無茶な…」
「ルカは? なにか楽器できる?」
「私ですか? 昔習ってたので、ピアノだったら少しは」
「よーっし! キーボード決定! いいじゃんいいじゃん! じゃあ残るは……」  
 とんとん拍子に進む話のなかで、さいごに視線が向いたのは、当然わたしのほうだ。  
 すかさず横からレンが言う。
「あ、リンなら歌、いけるっすよ。おまえ、昔はよく歌ってたよな?」
「イヤッ!!」  
 ほとんど瞬間的だった。頭が真っ白になって、気が付いたら叫んでいた。絶叫に近かったかもしれない。勢いよく流れる空気を、わたしが止めてしまった。

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メランコリック

ココロ直 /ちほ /Junky

「わたしは、きっと、こんなわたしが大嫌い。」 幼なじみのリンとレン。ある出来事がきっかけで中学時代にレンを避けていたリンだが、進学した奏丘高校でルカ先輩たちの誘いを受けてレンと共に生徒会メンバーになることに! 片想い中の相手に素直...もっと読む

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