第2回】フランスでワインづくりをはじめたわけ

今ではフランスでワイナリーを経営する仲田さんですが、初めてフランスに渡った時は好感どころか嫌悪感すら抱いていたそう。そんな仲田さんがフランスに住むことを考え始めたのは、とある小さな出会いから始まったものでした。夢を抱いた学生時代から、フランスに渡るまでを紐解いていきます。ブルゴーニュのジュブレ・シャンベルタン村でワイナリーを経営する日本人醸造家・仲田晃司さんがお届けします。

私は、第二次ベビーブーム真っただなかに、岡山県に生まれました。

同年代の子どもは、約200万人以上。
「競争社会で生きていくには相当な覚悟と努力が必要だ」と言われて育ってきた世代です。
けれども、それをよそ目に、賢くない私が小さいころから両親に言われてきたのは「手に職を持て」。
だからでしょうか、いつしかコックさんになりたいと思うようになりました。
それはただ単に食べることが好きで、コックさんだとずっと食べていけるだろうという安易な考えからでした。

大学入学と同時に上京。
東京で生活するためには、アルバイトをしなければなりませんでした。
何をしようかと考え、思いついたのは、小さいころからの夢(?)であったコックさん。
しかも、どうせなら食べたことがないフレンチで働きたいと思うようになりましたが、田舎から出てきたばかりの私には、どうやってその仕事を見つければよいのかわかりませんでした。

途方に暮れていたところ、たまたま友達の親戚が上野でフレンチレストランを営んでいると聞き、ぜひにとお願いし、念願のフレンチレストランでのアルバイトが決まったのです。
もちろん、コックさん(改め料理人)になりたかったわけですが、すぐに料理をつくることができるはずもありません。
まずはホールで勉強することになり、ウエイターとして、私の仕事ははじまりました。

アルバイト先のフレンチレストラン ペペ・ル・モコアルバイト先のフレンチレストラン ペペ・ル・モコ

数か月後のことです。
お店を改装することになり、当分の間、休業することになりました。
なんと、その機会に「スタッフ全員でフランスに行かないか?」とオーナーから提案され、19歳ではじめてフランスへ渡ることになったのです。
 

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ワイン通信・ブルゴーニュの村から

仲田晃司

フランスはブルゴーニュのジュブレ・シャンベルタン村でワイナリーを経営する日本人醸造家・仲田晃司さんはじめての連載。仲田さんのワインのラベルには「天・地・人」という文字がきざまれています。2003年5月、在りし日のアンリ・ジャイエ翁より...もっと読む

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