デジャブ

重度の自閉症を抱えながらも、社会を鋭く見つめている作家・東田直樹さんの連載です。
今回のテーマは「デジャブ」。過去の記事で、自分の身体を、思うように動かすことの難しさや、記憶のあり方が、いわゆる「ふつうの人」とは異なっていることに言及されていた東田さん。今回は、日常生活における、独特の感覚についてです。
次に「デジャブ」を見るのが待ち遠しくなるような、今週のコラムです。

 デジャブという言葉を知っていますか。

 実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したように感じることです。

 僕は、このデジャブが、自閉症の人の感覚のひとつに近いのではないかと思っています。

 僕にとっての現実世界は、ふわふわした雲の上から、人間界を見ているような気分です。怒ったり泣いたりしている人たちを、別世界のできごとのようにのぞいています。
 ひとりでは寂しいくせに、地上に降りていく勇気がありません。どんな所にも行けるのに、どこに行けばいいのかわからない感じです。

 そんな僕も、ただじっとしているだけではありません。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
跳びはねる思考—22歳の自閉症作家が見た世界

東田直樹

「僕は、まるで壊れたロボットの中にいて、操縦に困っている人のようなのです。」 会話ができないもどかしさや意に沿わない行動をする身体を抱え、だからこそ、一語一語を大切につづってきた重度自閉症の作家・東田直樹。 小学生の頃から絵本...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

jeep8666 デジャブ|跳びはねる思考――21歳の自閉症作家が見た世界|東田直樹|cakes(ケイクス) https://t.co/f2O0oTO66K 3年以上前 replyretweetfavorite

hirarisa_ デジャブとジャメビュ 3年以上前 replyretweetfavorite