勇気だ愛だと騒ぎ立てずにChageの話を聞けばいい

先日、音楽デュオ・CHAGE and ASKAのASKAが覚醒剤使用などの容疑で逮捕されました。CD総売上が3000万枚以上の人気歌手の逮捕に、どのワイドショーもこのニュース一色。そんな中気になるのが、ASKAの相方Chageの存在。記者会見で頭を下げたChageから、現在のメディアの問題点をあぶりだします。

「変なオンナにハマっちゃった」で処理しちゃうズルさ

サングラスとサングラスじゃないほうがいて、サングラスのほうが人が良さそうに見える、というのはけっこう奇跡的なことだよと何度か考えた一週間だったのだが、じゃあTHE ALFEEに置き換えた場合、サングラスが一番良い人に見えるかとなれば、そもそもこの3人を善人と悪人とで区分けしていいのだろうかという別の問いかけが襲いかかってきて、一向に本題に戻れなくなってしまったのだった。

芸能人がクスリで逮捕された時の「よっしゃ叩けるぞ」と一斉に席を立って動き出す賑わい、今回はその賑わいに、佐村河内から小保方にバトンタッチされた賑わいの残り香が付着していた。安っぽい相手への集団リンチをいよいよプロに向けていくぞという、うざったい正義感があった。しかし、フタを開けてみれば、佐村河内と小保方の騒動が影響したのか、同じく逮捕された一般人女性の素性を明かすことに専念している番組がやたらと多かった。「すでに知られている人の知られざる姿」よりも「そもそも知らなかった人の素性を探ってみる」ほうが簡単。うざったい正義感は、こうしていっつも、大味でインスタントな選択肢を選んでいく。

ASKAには「バカヤロウ、でも音楽は生き続けるんだ、戻ってこい!」というミュージシャン仲間の激励がいくらでも飛ぶが、あの女性に「戻ってこい!」はない。変なオンナにハマっちゃったという構図で処理していくのがスムーズで劇的なのはわかるが、酒井法子でも槇原敬之でもそうだったけれど「変な連れ」がそっちの道に引きずり込んだという物語で整理し終えていいものなのか。こうして、「市井の悪者」を「とびきりの極悪人」に仕立てることがすっかり上手くなってしまった。

サイモン&ガーファンクルなら即座にもう一方も尿検査
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365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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inuem 高樹沙耶のニュースみてこの記事思い出した(しょっぱなから流れ弾をくらうアルフィーとS&Gのイメージのひどさ) https://t.co/lYgno2oi7F 1年以上前 replyretweetfavorite

matomotei 1件のコメント http://t.co/FXGETP1EzN 約4年前 replyretweetfavorite

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