「LIFE is coming back ♪」って、こういうこと
みんな、いくつもの生き方を同時に模索する時代
イラスト:長尾謙一郎
大谷ノブ彦(以下、大谷) 前回は洋楽だったんで、次は邦楽のオススメを語りましょうか。
柴那典(以下、柴) じゃあ僕からはこの曲ですね。
柴那典の5曲目→「サクラあっぱれーしょん」でんぱ組.inc
「サクラあっぱれーしょん」でんぱ組.inc
2014/02/28UP 1,398,807play(2014/5時点)
大谷 いやあ、この曲は超絶楽しいですよね。
柴 でんぱ組.incはいろんな曲があるけど、今はこの「サクラあっぱれーしょん」が一番好きかも。
大谷 俺も一緒ですよ。いやー、たまんないわ。
柴 でんぱ組.incって、「おたくで内向的で居場所のなかった6人がマイナスからの逆境をはねのけて上を目指す」という「W.W.D」のストーリーがとにかく強力だったんですよ。cakes ※ でも以前に登場して、そこで語ってるんですけれど。
※ 生きる場所なんてどこにもなかった——「W.W.D」発売記念連続インタビュー
大谷 はいはい。
柴 でも、そのイメージが強くなりすぎたんですよね。だから、明るい曲を今のでんぱ組.incがやると、エモい。ヒキコモリが復活したというバックストーリーが浮かんでしまう。
大谷 ほんと、これは痛快ですよね。こんなに気持ちいいことないですよ。
柴 でも、もともとインディーズでデビューしたての頃は楽しい曲を歌う子たちだったんです。陽気な電波ソングを歌うアイドルグループというコンセプトから始まっている。だから、こういう楽しくてハチャメチャなお祭りソングがむしろ王道なんです。
大谷 へえええ。
柴 作曲と作詞をWiennersというバンドの玉屋2060%という人が手がけているんですが、この歌詞も最高なんですよね。何がいいって「ダンス」と「パンツ」で韻を踏んでいるところ。
大谷 はははは!
柴 「さあみんなダンスダンスダンス わらじ履いてビラカンひらり カッコつけてもパンツパンツパンツ はみ出てる♪」という、ここがすごく好きです。
大谷 最後に踊るところもいいですよね。「君の未来を明るく照らすなんて お茶の子さいさいさい♪」。
柴 こういう言葉をちゃんと言い切るっていうのも痛快ですよね。
大谷 やっぱり、でんぱ組.incは落とし前をつけたんですよ。昔、矢沢永吉さんが言っていたことで、「矢沢には三つの扉がある」という名言があるんです。
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