若い女性に聞いた「恋愛おじさん」という存在
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
「恋愛おじさん」という言葉、ご存知ですか? こんな風に使うそうです。
「この間、残業してたら部長とふたりっきりになったのね。そしたら部長が『エリちゃんとふたりきりになれるなんて嬉しいな』なんて言うの」
「ええ! キモい! 部長って恋愛おじさんだったんだ……」
「取引先の渡辺さんが『今回の商談成立のお祝いもかねてお食事でもどうですか』って言うから、もちろん向こうの経費で落ちるから行ったのね。そしたら渡辺さん『好きです』とか言うの」
「え、渡辺さんって45歳だよね。ええ、渡辺さんって恋愛おじさんだったんだ!」
結構ショックじゃないですか? 僕もこの言葉を知ったときは傷つきました。「そうかあ。もし僕が20代の女性に恋をしたらその女性には、『恋愛おじさん、キモい』って思われてしまうんだ」って。
でもよくよく考えてみると、ほんの一部のオジサマ好きじゃない限りは、普通は同年齢の話題の合う男性を恋愛対象としますよね。
逆に考えてみて、50代の女性が、20代の男性に「好きです」って告白すると、やっぱりその若い男性に「キモい」って思われるかもしれません。
この「恋愛おじさん」という言葉を知ってから、僕はことあるごとに、お客様の「悪い男性達」に「恋愛おじさんって言葉知ってますか? 彼女たち、僕らのことをそんな風に呼んでるんですよ。悲しいですよね」と伝えています。
すると、ほぼ全ての「悪い男性達」は、こう答えます。「でもその恋愛おじさんって彼女たちに呼ばれる人たちは、パッとしなくて、でも会社の中での地位や取引先としての立場とかを利用して、彼女たちにせまってるんでしょ。俺は違うもん」
そんな時は僕はこう答えます。「いやいや。鈴木さんの出版社勤務だって彼女たちから見たら、何かメリットがありそうな、何か新しい仕事に繋がりそうな職種ですよ?」
「ええ!? でも、林さん、彼女たち、向こうから『今度、飲みに行きましょうよ』って言ってくれるし、仕事なんて発生しそうにもない女の子たちでも、一緒にご飯食べたりするよ?」
「だってそれ、全部鈴木さんのおごりですよね。そりゃ、彼女たちにとってみたら、ただで1万円以上のお寿司を食べられるんだったら、鈴木さんと2時間くらい一緒にすごしますよ。鈴木さん、彼女たちに『好き』とか言ってませんか? 恋愛おじさんって思われてるかもしれませんよ」
「え、そうなの……? 俺って恋愛おじさんだったの……?」
実は「恋愛おじさん」ってこういう人
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