女同士だからわかりあえるわけじゃない

あくまで「男」の対義語としてひとまとめにされることが多かった「女」たち。しかし近年は女同士での対立なども、メディアで取り上げられるようになりました。女だからといって一丸にならなくてもよくなった時代、女たちはどこへ向かっていくのでしょうか? 
深澤真紀さんの新刊『日本の女は、100年たっても面白い。』から第1章の特別掲載、いよいよ最終回です。

自民党「野田聖子vs高市早苗」は「女の戦い」か?

若手の保守派女性といえば、自民党の野田聖子総務会長と高市早苗政調会長である。

自民党の党3役(幹事長・政調会長・総務会長)のうち2人を女性が占めるのは初めてであり、話題になったが、それ以上に話題になったのが、2人の「バトル」である。

50歳で不妊治療と出産、野田聖子

野田聖子は、元建設大臣である野田卯一の孫であり、のちに野田家を継いで養子になる。

1993年に自民党から衆議院議員に出馬し初当選する。

高市早苗もこのときに初当選しており、同期女性議員である。ちなみに田中眞紀子も同期なのだ。

1998年の小渕政権時には、なんと37歳の若さで郵政大臣に就任し、小渕首相からは「将来の女性首相候補」といわれる。小渕首相は娘の小渕優子が跡を継いでいるので、当時から女性政治家に関心があったのかもしれない。

2001年には保守党の議員と事実婚を発表し、他党議員との結婚、しかも事実婚という状態が話題になる。

ここまでは順風満帆に見えたが、2005年の小泉政権下では郵政民営化に反対して自民党を離党、2006年には復党するものの、プライベートでは2007年に離婚となる。

そして2010年には、アメリカで卵子提供を受けて、体外受精し妊娠していることを発表。50歳で男児を出産する。

そして、父親である男性とは当初は事実婚だったが、婚姻届を提出し、男性が改姓していると発表(野田という姓にこだわったわけである)。生まれた男児が重度の障害を抱えていたこともあり、その不妊治療も含めて賛否両論となっている。

政経塾出身の高市早苗

一方の高市早苗は、野田聖子と同じ年齢で同期議員ということもあり、当初から比較されることが多かった。

自民党の女性議員というと、野田聖子だけでなく、田中眞紀子(のちに民主党)や小渕優子など、2世議員が多く(まあ男性だって2世議員は多いが)、そうでなければ橋本聖子や三原じゅん子などの有名人議員が多いのだが、高市は、松下政経塾出身で無名から議員となっている。

大学卒業後はアメリカにわたって議員のもとで働いたりと、もともと「政治家志向」が強く、1993年には無所属で衆議院議員に初当選、自由党、新進党を経て、自民党に。

2003年には1度落選、2004年には自民党議員と結婚し、自分が改姓(高市姓は議員名として使用)、2005年に再当選し、2006年に内閣府特命担当大臣として初入閣する。

女性をめぐる政策でも対立する2人

こんなふうに「2世」と「政経塾」、「事実婚で夫改姓」と「法律婚で自分が改姓」、「不妊治療」と「子供なし」などと、同期議員であっても対照的な2人であり、党3役を務めても当初から、マスコミネタになりやすかった。

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日本の女は、100年たっても面白い。

深澤真紀

青鞜、モガ、オヤジギャル、だめんず、負け犬、こじらせ女子――ここ100年ほどだけでも、さまざまな名前をつけられてきた女たち。“草食男子”の名付け親・深澤真紀さんが私的に偏愛する「面白い日本の女」を紹介しつつ、女たちがいかに抑圧から解放...もっと読む

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surumeno13 「既婚女性がネットに向かっていると、「素敵な私の生活ブログ」でも書いているんじゃないかと思われがちだが、実はさまざまな〝魑魅魍魎〞的世界が広がっているわけだ。」 4年弱前 replyretweetfavorite