人生の中で最も難しい決断、それは何か新しいことを始めることなんかではなく、それまで続けてきたことを「やめる」ことです。特に、「それなりに続いてきたこと」をやめるのは本当に難しいものです。
僕の最初の退職
僕は、これまでに3回転職をしました。初めての転職はまだ25歳のときでした。就職して間もなく肋間神経痛になり、またしばらくすると十二指腸潰瘍を患ったのです。別に会社が飛び切りブラックだったわけでも、先輩や上司が嫌な奴らばかりなんていうわけではありません。その会社はどうしても水が合わなかった。そうとしか言いようがありません。
でも辞める決心はなかなかつきませんでした、就職が決まったときに大喜びした両親の顔。自分で生活を切り盛りする充足感やプライド。自分で稼いだ自由に使えるお金。社会人としてあまりにも短い実績。いろいろな思いが交錯して、どうにも踏み切れませんでした。