東大寺」展—新しい美術館で堪能する、古びない美しさ

大阪の新しいシンボルとして話題の複合商業施設「あべのハルカス」。そのなかに「あべのハルカス美術館」という美術館があるのをご存じでしょうか? 現在、その開館記念特別展として、「東大寺展」が開かれています。国宝「誕生釈迦仏立像・灌仏盤」をはじめとし、普段はなかなか見ることのできない宝物が、ずらりと揃いました。1250年以上の長い歴史を持つ東大寺の魅力を、新しい美術館の中で感じてみませんか?

かつて日本では、美術館が集中的につくられていった時期がありました。おおよそ1970年代から80年代にかけて。経済が成長し、モノがあふれてきたので、こんどは精神的なゆとりをもたらす場が欲しくなったというところでしょうか。各県にある公立美術館が、たくさん建てられたのです。百貨店の上階にも、広大な美術館スペースが設けられて、派手な展覧会が続々と開かれたものです。

ただ、経済の潮目が変わると、その動きは止まってしまいます。バブル経済が弾けたあとの1990年代には、活発さがなくなりました。公立美術館はなくなったりしませんが、百貨店の名を冠した美術館は、どんどん閉鎖されていきました。

やむを得ないことなのでしょうが、少し寂しい気もしますね。ところが今年、久々に、商業施設内の大型美術館が登場しました。大阪、日本一の高層ビルとなる「あべのハルカス」の16階にできた「あべのハルカス美術館」です。現在は開館記念の特別展覧会として、「東大寺展」が開かれています。

奈良にある東大寺は美術館からさほど遠くありませんからね。それゆえか、ふだんなかなか一堂には見られない宝物の数々がずらりと並びました。


国宝 誕生釈迦仏立像・灌仏盤 奈良時代 東大寺所蔵 画像提供:奈良国立博物館(撮影 佐々木香輔)

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山内宏泰

世に“アート・コンシェルジュ”を名乗る人物がいることを、ご存じでしょうか。アートのことはよく知らないけれどアートをもっと楽しんでみたい、という人のために、わかりやすい解説でアートの世界へ誘ってくれる、アート鑑賞のプロフェッショナルです...もっと読む

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