嫌いって言われることと戦っていこうとしていた
—— 本日発売のスピリッツより、待望の新連載が始まりました。「あの日」にやって来たUFOが空を覆い、3年2ヶ月が経った地方都市で物語は幕を開けます。高校3年生の「おんたん」と「門出」、2人の女子高生コンビが主人公です。
ビッグコミック スピリッツ 2014年 5/19号 [雑誌]
浅野いにお(以下、浅野) 『プンプン』が終わる1、2年前から次の連載どうしようって考えてて、やろうと思っていたいろいろなアイデアがパズルみたいに組み合わさってのあの状態なので、なんでこういう話になったのかすごく説明しづらいんですよね。もともとで言うと居候モノをやりたいなと思っていて、冒頭のマンガはその名残なんです。
—— 四次元ポケットから内緒道具を出す「イソベやん」ですね。このマンガ内マンガが、現実の物語に浸食してくる可能性はあるんですか?
浅野 そうですね、可能性としては。地球にやって来ているUFOも、おそらく宇宙からきたであろう何かなわけで……。自分が今後物語を動かしていくうえでの、ひとつのカセとしていろいろ準備してあるって感じです。ただ、主軸はそこではないし、ばりばりのハードSFやってやろうってわけでもない。あくまでも主軸としては、キャラクター達が楽しそうにちゃんと動いてるかどうかってことですね。
—— 大きなファンタジーが勃発しているものの、画面は基本的に女子高生2人のほんわりしたおしゃべりで満たされています。モノローグも入り込んではいますが、これまでの浅野作品に比べるとごく少なくて。
浅野 今の構想だと、ひたすらこの感じが続きます。『プンプン』みたいな、終わりまでのあらすじありきの、全体の構想が先にあるわけじゃなくて、あの日常がどこまでも続けばいいと思ってるんです。
ひとつきっかけになってるのが、ずいぶん昔なんですけど、『聖☆おにいさん』の中村光さんに会う機会があったんです。
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