これから5年は「メディアの民主化」の時代になる

メディア業界が革命のときを迎えています。ハフィントン・ポストバズフィードといった、SNSでの拡散を最初から狙って、それに最適化したコンテンツ配信を行う「バイラルメディア」は、既存のマスコミやウェブメディアに大きな衝撃を与えました。メディア業界の民主化を引き起こしたとも言われる、「バイラルメディア」の成功の裏にあるものとは?

先週、東洋経済オンラインに、ニューヨークタイムズ紙の興味深い翻訳記事が掲載されていました。

敏腕ジャーナリストが「紙」から去るワケ 答えはテクノロジーにあり | The New York Times - 東洋経済オンライン

2月にこのコラムでハフィントンポストの戦略について書いた際にも述べましたが、ハフポストの強みは現在のウェブ世界の構造に最適化された編集・発信のシステムにあります。この記事に出てくる「ボックスメディア(Vox Media)」というニュースサイトも、ハフポストと同様のシステムを持つメディアです。このようなメディアのことを「バイラルメディア」と呼びます。

私自身、前職の「日経ビジネス」誌において2001年にオンラインマガジン「日経ビジネスExpress」(現・日経ビジネスオンラインの前身)の立ち上げと、コンテンツ管理システム(CMS)の設計・開発に携わったことがあります。またその当時、私たちと一緒にそのシステムを開発したメンバーは、その後チームごと独立して「JBPress」というウェブに特化したニュースサイトを設立しました。

そんなわけで、旧来のマスコミやウェブメディアがどのような思想でシステムを作りあげてきたのか、よく知っています。それだけに、この記事に出てくるようなワシントンポスト紙から移籍したエズラ・クライン記者や、エンガジェットから移籍したジョシュ・トポルスキー編集長の気持ちは、どちらも非常によく分かります。

既存の仕組みをITに置き換えただけのマスコミ

しかし、上記のニューヨークタイムズの記事には、ボックスメディアの「コーラス」というシステムがどのようなものなのか、以下のような記述しかありません。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
R30::リローデッド

川上慎市郎

グロービス・マネジメント・スクールでマーケティングを教える川上慎市郎さんが、若手ビジネスパーソン向けに、マーケティング、メディア、そして教育について、深くやさしく解説をします。かつて有名ブログ「R30::マーケティング社会時評」を運営...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

happythrilling |R30::リローデッド|川上慎市郎 @R30 |cakes(ケイクス) 最近ようやくバイラルメディアの本質が見えてきた私…やや遅れ。 https://t.co/wMth3DCPC3 約4年前 replyretweetfavorite

gateballism なるほど、分かりやすい。バイラルメディアにおける編集システム。 4年以上前 replyretweetfavorite

blogucci わかりやすく面白い。 4年以上前 replyretweetfavorite

Givetti 『読者から寄せられる記事への「コメント」を新たな情報ソースとして利用』ー。既存メディアも、これはすぐできるはず。< 4年以上前 replyretweetfavorite