第47回】サハラ砂漠の砂で霞むドイツの空に何を思う?

風邪?花粉症? くしゃみ、かゆみの原因はサハラ砂漠からドイツへと流れてきた砂が原因だった---南ヨーロッパほかロンドンにまで飛来したサハラの砂のニュース。「空気はすべての人間のグローバルな財産」とする著者がPM2.5や大気汚染、COPの在り方についてまでを考えた。


〔PHOTO〕gettyimages

最初、風邪を引いたのかと思った。鼻がグスグスして、そのうちに猛烈に目がかゆくなった。そして、くしゃみ。花粉症?

慌てて花粉情報を見たら、白樺が飛んでいるけれど、飛散量は中程度と書いてある。私は白樺に反応したかしらと思いつつ、くしゃみばかりしながら過ごすこと丸2日。しかし、ほとんど窓も開けないように過ごしていたのに、症状はどんどんひどくなった。

外を見ると、初夏のような暖かさで、雲もないのにどんよりと曇っている。ちゃんと掃除をしていないので、これはきっと埃アレルギーだろうかと疑い始めていたころ、思わぬニュースが目に飛び込んできた。

"南ドイツにサハラ砂漠の砂が大量に浮遊"---。

エーッ、サハラ砂漠の砂!? それも、ドイツの空気中に漂っている砂の量の方が、製造元のサハラ地方よりも多いと書いてある。信じられない!

微小の砂が数日前から南ヨーロッパ全域に漂っており、ついに南ドイツまで覆い始めたらしい。そういえば、時期的にも私の症状とぴったり合う。それが4月2日の話。でも、まだ半信半疑・・・。

2日後の4日、所要があって外出した。ニュースで、「本日は特にどんより」と言っていたが、確かに景色がうっすら霞んでいた。道行く人もあちこちでくしゃみ。1時間ほどするとだんだん耐えられなくなってきた。息苦しい。結局この3時間の外出で、私の砂アレルギーは、家に引き籠っていたときとは比べ物にならないほど重症化してしまった。


砂に霞むロンドン市街 〔PHOTO〕gettyimages

サハラ砂漠から砂が飛んできた理由

10数年前、子供たちがまだ小さかったころ、夏休みにカナリア諸島のフルトヴェントゥーラ島へ何度か行った。スペイン領だが、本土からはだいぶ離れていて、アフリカ大陸の左肩辺りにあるリゾートの島だ。浜は真っ白で、その砂は信じられないほど細かくて美しい。

2200万年前に火山の噴火でできた島らしいが、それ以来、サハラ砂漠から飛んできた砂が堆積して、この美しい砂浜が形成されたと聞いて、とても驚いたことを思い出した。

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シュトゥットガルト通信

川口マーン惠美

シュトゥットガルト在住の筆者が、ドイツ、EUから見た日本、世界をテーマにお送りします。

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AileenTylor ?|シュトゥットガルト通信|川口マーン惠美|cakes(ケイクス) 黄砂だけじゃないんだな、と感心してしまった。 https://t.co/WwCCr80vou 4年以上前 replyretweetfavorite