自分の子が同性愛者だったからと、捨てる親がいるんだそうです。
それって日本でも“勘当”のような形で昔からあった話でしょうが、なかなか隠されがちであまり表に出ませんね。
あなたが親だったら、自分の子が同性愛者だとわかったとき、どういう反応をしますか?
フランスやアメリカには 、同性愛・両性愛・性別越境・異性装などといった性のあり方を理由に捨てられた子どもを保護する専門施設まであります。
でもこれ、「そこまでしなければならないままなんだ」っていう悲しい話としてわたしは受け止めてしまいます。
親ばかりを悪者にしても仕方ないんですよね。
そういう残念な話があるのって、たとえばこういう背景があってのことですから。
「自分の子が同性愛者だったなんて、じゃあ孫の顔が見られないってこと!?」
「男として育てたのに女装してたなんて……誰の教育のせい!? マンガの影響!?」
「ご近所に恥ずかしい! お父さんの仕事に差し支えたらどうするの!?」
孫を産んでくれない、テレビがマンガが教育が悪かった、世間体にかかわる、宗教上許されない ……そんなふうに別の何かを守ろうとするばかりに、かけがえのない我が子との絆まで犠牲にしてしまう。もしくはそれらを守ることこそが「愛」だと叫ぶばかりに、子どもの声が聞こえない。
親御さんだって苦しんでいるんですよね。「なんでわかってくれないの!」って、お互いに感情的に叫びあうばかりになってしまう。そういうことなんだと思います。