コピー代を削る会社に明日はない
会社が赤字に陥ったとき、多くの経営者は自社の「無駄」に注目する。
とにかく無駄を削れば赤字が縮小できると考え、コピー代を削ろうとしたり、蛍光灯の数を減らしたり、交際費の上限を決めて厳格に守らせたり、観葉植物を撤去したりと、さまざまな策を講じる。
だが、はっきりいっておこう。
赤字になった途端にコピー代を削る経営者に、会社を経営する資格などない。経営者に求められる重要な資質が、もののみごとに欠落しているのだ。
たしかに、コピー代を削ったらそれだけ経費の削減につながる。大きな企業であればコピーまわりだけでも数千万円の経費になりうるし、そこを見直せばかなりの節約になるだろう。しかし、いうまでもないことだが、会社は別にコピーや電気を使いすぎたから赤字になったわけではない。赤字の原因はまったく別のところにある。
世の経営者たちは、どうして赤字の根本原因に目を向けず、手近なコピー代や電気代の節約に走ってしまうのだろう?
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