小保方氏を守る集団の掟
前回の連載では、日本の人々が小保方会見に「感動した」「カワイソウだ」と連発し、納得してしまった理由には、集団主義(collectivism)文化圏においては、その人個人の主張や信念、事実よりも、その人が「属性に従って行動したか」「属性に期待される発言をしたか」が重要であると説明しました。
一方で、この人達の反応からわかることがあります。つまり、彼らが最も恐れることは、自分の期待しない発言や行動をとる不穏分子であり、社会の構成を乱すものなのです。その不穏分子の言っていることや、やっていることが、仮に人類に貢献することであり、誠実なことであっても、自分の期待する行動でなかった場合は許されることではないのです。
そういう不穏分子は、徹底的に叩き、社会から排除するというわけです。
排除の手段は様々であり、ネットでの嫌がらせ、村八分、意見に反対する、行動を妨害するなどです。職場や学校で斬新な意見を出す人が嫌がらせをされたり、ネットで人と異なったことを書く人が叩かれたりする場面を目にしたことがある方は少なくないのではないでしょうか?
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