第5回 春

新入部員獲得に向けて動き出した未来たち。理真は合唱部部長に、未来は顧問になった。とはいえ、合唱部のことだけしておけばいいというわけではないのだ。“未来先生”の初授業はどうなる!?

ボーカロイド楽曲の卒業ソング『桜ノ雨』をモチーフにした小説シリーズの完結編『桜ノ雨 僕らはここで逢おう』の発売を記念して、一部を公開します。
♪『桜ノ雨』動画はこちらから♪


『桜ノ雨』 作詞作曲:halyosy


 
 ひとまず部長が決まっていなくては話が進まない、ということで、急きょ理真が合唱部の部長に就くこととなった。理真は「二年生なのに」と最後まで渋ったけど、三年生がいないのだから、こればかりは了承してもらうしかない。
 わたしはわたしで、定例の職員会議が終わった後、合唱部の編成や活動希望日、今後の目標など、学校側に提出する書類を、職員室の隅っこで書いていた。
 正直、少しめんどうな手続きだ。でもそういった項目をきっちり記入しておかないと、部というものは活動させてもらえないのだ。
 芽依子先生も海斗先生も、実はずっとこういった細かい仕事をやってくれてたんだなあ……と思う。
 そんなことを考えながら書くわたしに「あら?」と後ろから声をかけてきたのは、進路指導の先生だった。 
 高三のとき、自分も大変お世話になった先生だ。
「あなた、合唱部の顧問になったの? 新任なのに大丈夫?」
「……あ、あはは」
 たぶん、と小さく付け足してみる。すると、進路指導の先生はあからさまに眉をしかめた。

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桜ノ雨 僕らはここで会おう

雨宮ひとみ /halyosy

もしも初音ミクが音楽教師だったら…。 卒業ソングの定番ボーカロイド楽曲として、250万回以上の再生回数を誇る『桜ノ雨』。この名曲のノベライズ第3弾にあたる『桜ノ雨 僕らはここで逢おう』の発売を記念して、その一部を公開します。

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