華原朋美こそがウイスキーを作るべきだ

「ワダアキ考」で今回取り上げるのは、昨年芸能界への復帰を果たした華原朋美。音楽番組での元カレ・小室哲哉との再会は大きな話題を呼び、それ以降も作家との色恋沙汰が報道されるなど、マスコミを賑わせています。しかし、あまりに急なメディアの露出の仕方に、すこし心配になっている人も少なくないのでは? 彼女は今後どのように生きていくべきか、武田砂鉄さんがニュー華原朋美を評します。

「基盤のある女性」とは何か

井川遥が専属モデルを務める雑誌「VERY」のキャッチコピーは「基盤のある女性は、強く、優しく、美しい」である。基盤のない女性たちよ、怒ってはいけない。言わせておけばいいよ、と必死に余裕ぶらないと、あちらのリアルな余裕っぷりに踏んづけられてしまうから。そもそも基盤とは何なのだろう。強く優しく美しいのは戦隊モノのセンターくらいのもので、愛と勇気だけがともだちだと教えてくれたあのアンパンマンですら、強くて優しいが美しくはないのだから、この3種盛りを読者の前提にするとはなかなかの強気である。「VERY」が広告クライアント向けに作った資料にある雑誌コンセプトから「基盤」の意味を探ると、「今の時代、家族という基盤があるからこそ、スタート地点に立てる!」「結婚前の20代、親にも会社にも彼にもいい顔をしていた自分とは決別。30代の今なら“本当の自分らしさ”を受け入れてくれる家族がいる」とある。なぜ「家族」を「基盤」に言い換えなければいけないのか、説明はない。“本当の自分らしさ”とは、かつての討論番組「真剣10代しゃべり場」が延々と探してはうやむやにし続けたテーマだが、堂々巡りで先送りした結果、こんなところに引き継がれて勝手に答えを出されていた。そうか、あの問いは基盤が無いと答えられなかったのか。それを早く言ってくれよ、おかげで悩みは膨らみ今度は“ニッポンのジレンマ”まで抱えてしまったではないか。

カウンターの中が似合うのは井川遥ではなく華原朋美である

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ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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コメント

yamasaki_shun 群を抜く切れ味。 4年以上前 replyretweetfavorite

takurokoma ストイックに締めくくった彼女のスナック感……笑った。 4年以上前 replyretweetfavorite