第一章 会社は自由を勝ち取るためのツール Vol.1 会社を現場から変えろ

まちがいだらけの転職市場、ビジネス事情にメスをいれ、多くの社会人を叱咤激励した漫画『エンゼルバンク』。そのエッセンスを凝縮した副読本の内容をcakesでもお届けします。まずは、"会社は「自由」を勝ち取るためのツール”と題して、仕事や会社に関する世間の誤った常識をねじふせていきます。(『会社に左右されない仕事術』より)

「ヒトが売れない」不況のなかで

 いま、日本の経済は、まったく新しい局面を迎えようとしている。

 社会現象にまで発展した、派遣切りや新卒者の内定取り消し問題。連日のように新聞紙面を飾る「格差」や「貧困」の二文字。

 これまでの不況は、ひと言でいえば「モノが売れない不況」だった。だから人々は、モノを売る方法を考えればそれでよかった。

 しかし、今回の不況は違う。もっと切実な「ヒトが売れない不況」に姿を変えつつある。

 つまり、人々の雇用そのものが危機にさらされ、自分という商品を買ってもらえない時代、あなたという人間が「売れ残る」時代が差し迫っているのだ。

 ヒトが売れ残ってしまう雇用の危機とは、すなわち「会社で働くこと」や「会社に雇われること」の危機を意味する。

 だったら処方箋は簡単で、要は会社に雇われなければいいのだ。自分の雇い主を自分にしてしまえばいい。

 会社に雇われないといっても、なにも独立・起業することだけではない。

 たとえば転職もあるだろうし、会社に残ったまま治外法権的な自由を勝ち取る選択肢もある。のんびり会社にぶら下がるのではなく、自分の足で立つこと。それが唯一の処方箋なのだ。

 ところが、ほとんどのビジネスマンは自分の足で立つことなど考えない。ただ会社という巨木の枝にぶら下がって、「枝が折れそうだ」とか「葉っぱが足りない」と嘆いている。だから、いつまでも不安が消えないのだ。

 会社で働くとはどういうことか。日本の会社はなにを考え、どんな基準で人を雇っているのか。

 そもそも、なぜ人は会社という組織をつくるのか。うまくいく会社と落ちぶれる会社の違いはどこにあるのか。会社は自分になにを求めているのか。そして、自分はなにを求めて働いているのか。

 ここを理解しないかぎり、会社への依存から抜け出すことはできないし、自分の足で立つこともできない。この連載を通して、世に溢れるつまらない情報に流されず、他人にも流されず、そして会社にも流されず、働くことの本質を見極められるようになってほしい。

 そのために、まずは〈会社は「自由」を勝ち取るためのツール〉と題して、仕事や会社に関する誤った常識を、片っ端からねじ伏せていく。

『エンゼルバンク』6巻より(©三田紀房/講談社)

 世間で常識とされていることには、意外なほどウソや誇張が多い。とくに仕事に関してはその傾向が顕著である。頭のいい連中にとっては、世間一般に誤った常識を信じ込ませたほうが都合がいいのだ。まずは常識に左右されることなく、真実を見抜く目を持とう

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この連載について

会社に左右されない仕事術

三田紀房

まちがいだらけの転職市場、ビジネス事情にメスをいれ、多くの社会人を叱咤激励した漫画『エンゼルバンク』。そのエッセンスを凝縮した副読本の一冊、『会社に左右されない仕事術』の内容を、cakesでもお届けします。はじめてのことばかりで悩む新...もっと読む

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