「告白」はいらない?
「好きです。付き合ってください」
こういう「告白」からお付き合いが始まることって、実は世界ではかならずしもスタンダードではないらしいです。
わたしはフランス人女性と結婚していますが、恋愛関係の始まり方は、日本とフランスでも違いがあります。例えばこんな感じ。
【日本式】
A「(ドキドキ……今日こそ言わなきゃ……)」
B「(ドキドキ……今日こそ言ってくれるかな……)」
A「好きです! 付き合ってください!!」
B「嬉しい! その言葉、ずっと待ってた!!」
→言葉によって恋愛関係に
【フランス式】
A「君は素敵だね……本当にきれいだよ(見つめる)」
B「ありがとう、あなたに言われると嬉しいな(ほほえむ)」
A「(イケる)」
B「(イケる)」
→ムードによって恋愛関係に
もちろん一概には言い切れませんが、傾向としてはこういうことなんですって。
そんな文化の違いはつゆ知らず、こんな空振りをかましちゃったことがあります。
自分「わたしのほうがあなたのこと好きよ~。わたしから告白したんだもん!」
妻「えっ? 告白なんてしてくれた??(きょとん)」
自分「えっ? したじゃない!!(涙目)」
妻の中では印象が薄かったみたいですけど(笑)、わたしなりにいろいろ悩んでがんばったんです。今回は妻に愛を告げるまでのことを振り返りながら、「愛の告白」についてあらためて考えてみたいと思います。
最初に、自分自身へのカミングアウトがあった

「女が女に愛の告白をすること」。
初めて同性に恋をした10歳のわたしにとって、それはものすごく専門的なことに思えました。こことは別の「レズビアンの世界」のことであって、その世界のルールを知らなければできないと、そう思い込んでいました。
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