松下幸之助
社長、部長はお得意先/夢に見るほどに愛する
「職場は人生の道場。かけがえのない人生を、仕事を通じて自分の力で充実させていこう」――松下幸之助の超ロングセラー「心得帖シリーズ」を2冊合本にした『人生心得帖/社員心得帖』(PHPビジネス新書・松下幸之助ライブラリー)から、「中堅社員の心得」を公開します。
社長、部長はお得意先
会社で働く社員の心がまえとして、私が機会あるごとに強調してきたことがあります。それは、会社で月給をもらって働いているといういわゆるサラリーマンとしての考え方をもう一歩飛躍させて、自分は社員としての仕事を独立して営んでいる事業主だと考えたらどうか、ということです。つまり、会社で働いている人は、それぞれがみな社員という稼業の経営者なのであって、たとえば経理の仕事をしている人であれば、“社員は自分一人だけだけれども、自分は、この会社の中で会計、経理業という一つの事業を営んでいる経営者である”という意識をもって、みずからの仕事に取り組んでみるわけです。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
5398
false
この連載について
松下幸之助
「職場は人生の道場。かけがえのない人生を、仕事を通じて自分の力で充実させていこう」――松下幸之助の超ロングセラー「心得帖シリーズ」から、人生と仕事の心構えを説く2冊を合本にした『人生心得帖/社員心得帖』(PHPビジネス新書・松下幸之助...もっと読む
著者プロフィール
パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者、PHP研究所創設者。明治27(1894)年、和歌山県に生まれる。9歳で単身大阪に出、火鉢店、自転車店に奉公ののち、大阪電燈(現関西電力)に勤務。大正7(1918)年、23歳で松下電気器具製作所(昭和10年に松下電器産業に改称)を創業。昭和21(1946)年には、「Peace and Happiness through Prosperity=繁栄によって平和と幸福を」のスローガンを掲げてPHP研究所を創設。昭和54(1979)年、21世紀を担う指導者の育成を目的に、松下政経塾を設立。平成元(1989)年に94歳で没。