帰省ラッシュばりに渋滞するママタレ街道
交通渋滞は、その先で事故が起きていなくとも生じる。それぞれの小さなブレーキが積み重なって車間が詰まる。あるいは登り坂だと気付かずアクセルをそのままにして自然と減速することで、渋滞が発生する。つまり、渋滞に特定の犯人はいない。一つの道に多くの車が密集すれば、おのずと渋滞は発生するのだ。今、ママタレントは、大渋滞の中にある。実際の交通渋滞とは異なり、率先して少しでもそこに留まろうとするものだから、後続はたちまち行き詰まる。育児ブログとライフスタイル本を両輪に、のろのろ運転を続けていく。この道を抜けてはならぬと、堂々と路肩に駐車している気配すらある。ママタレント同士でランチするシーンをブログ等で頻繁に見かけるが、あれは渋滞中のインターチェンジで一休みしている光景、ということ。しかし、その休憩中にもママタレ街道には新たな車がどんどん乗り入れてくるし、そのインターチェンジ休憩にしたって、穏やかなランチと思いきや、それなりの火花が散っているのだろう。
ママタレ渋滞の最後尾でアクセルをブォンブォン吹かす熊田曜子
女性タレントが結婚すればたちまちウェディング本、子どもが生まれれば育児本、続けてレシピ本、こうして次々と生まれる需要にそれぞれ答えていくのだから、そりゃあ渋滞する。「もっと全体をピンクっぽくしたーい」「ここの花柄は外せなーい」程度の助言でキッズブランドやマタニティ系統のプロデュースをする場合もあるし、なかなか混雑は解消しそうにない。一通り手を出しつつもかつての仕事を取り戻していく(もしくは海外に移住する)のがファッションモデルの皆さんならば、折角乗ったママタレ街道にとことん居座ろうとするのがバラエティやグラビアに住んできた皆さん。小倉優子であり、紗栄子であり、藤本美貴であり、辻希美であり、辺見えみりであり……彼女らがインターチェンジで談合する間にも、たとえば優木まおみあたりはそろそろエンジンをかけはじめている。竹内結子や篠原涼子のように出産・子育ての気配を殆ど出さずにヘリ移動で渋滞を回避できる人はレアケース、ひとまずはママタレ交通渋滞の最後尾に位置づけられることになる。唐突だが、その最後尾でアクセルをブォンブォン吹かしているのが熊田曜子、なのだろう。
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