西加奈子×海猫沢めろん vol.3「自分」を笑い飛ばすことからはじめよう

自意識の強い人ほど「平凡」な人生に苦しむのではないかと語る、西加奈子さんと海猫沢めろんさん。しかし、ポジティブに見える西さんも、じつはめちゃくちゃ自意識が強いのだとか。そんな西さんはどうして明るく暮らせるのでしょうか。その理由から見えてきた、肩の力を抜くための意外なヒントとは? 対談の最後では、お二人が「頑張って生きるのが嫌になった人」にすすめたい書籍も紹介します!

笑いは心を軽くするか?

西 K君は自意識が強かったって話に戻るけど、うちも自意識は強いほうやねん。駅の自動改札を通るとき、絶対に引っかかると思って通るの。

めろん 改札ドアが「バーン」って?

西 そう。でも、そこでびっくりするのが嫌で、「バーン」ってなっても「ふうん、知ってた」みたいに通りたいの。

めろん わかるような、わからないような……。

西 でも最近な、「バーン」の後に「うぅっ!」ってなっても、そんな自分をちょっと上から見て、客観視して笑えるようになってん。笑えるとラクになる。それは大阪人特有なのかもしれんけど。

めろん 笑いは大事だよね。俺は、大阪人って鬱病になりづらいんじゃないかと思ってるよ。大阪弁てな、何を言っても語尾に「(笑)」がついてる気がすんねん。

西 バカにしとんの?(笑)

めろん いやいや、やっぱり言葉と認識ってつながってるからさ。西さんの小説『舞台』(講談社)もな、東京弁で書いてるけど、この句読点の打ち方って、絶対に大阪弁のイントネーションやねん。

西 ほんま?

めろん うん。間違ってるとかそういうのではなくて、呼吸が違うねん。とにかくさ、大阪弁で「鬱病やねん」って言われると、突っ込んで欲しそうやん。「俺なぁ、鬱病やねん(笑)」って。

西 それはめろん君が「(笑)」つけて言ってるからやろ! 本気で言われたら、そりゃ「大丈夫か?」ってなるよ。

めろん でも大阪ってさ、常にツッコミ待ちというか、つらいことがおいしいって文化があるやん。

西 それはある。それで生きていける。

めろん マイナスのカードを集めれば集めるほど強くなるよな。

西 キリストとかな、大阪人やったらめっちゃおいしい。

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頑張って生きるのが嫌な人のためのはなし

海猫沢めろん

年間3万人前後もの人が自ら死を選ぶ自殺大国・日本。ゆたかな国にも関わらず、根強くはびこっている閉塞感と生きにくさ。海猫沢めろんさんの友人・K君は、そんな閉塞感から自由になるために自殺を選択しました。めろんさんが、K君と、おなじ悩みをか...もっと読む

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nkg_13 海猫沢めろんさんが、「ヤバい、あかん」って行き詰まったら、踊るとなんとかなるときがあるとおっしゃってたので、部屋でトライセラトップス聴きながら頭振ってみてる。 https://t.co/SJA5ZzgNTG 約4年前 replyretweetfavorite

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hinata_honjo おおー。鴻上さんの「孤独と不安のレッスン」が紹介されてる。◇ 約4年前 replyretweetfavorite

moyasi_22 “自意識”を棚に上げることが出来るかがカギなのだろうかと 約4年前 replyretweetfavorite