第19回 金融商品のカラクリ

MRIインターナショナルによる資産消失事件が大きな話題となりました。大切な資金を失ったひとたちはみな、「安全だと思った」と口をそろえます。世の中には、「安全な投資があるにちがいない」と勘違いしているひとがたくさんいます。そして、どんなにあやしい金融商品でも、「あやしい」と教えてくれるひとはほとんどいません。こうして、詐欺の標的にされて全財産を失ってしまうひとたちが後を絶たないのです。(『いきいき』2013年7月号より転載)

アメリカ・ネバダ州の資産運用会社「MRIインターナショナル」が、日本人の顧客約8700人から預かった1300億円もの資金の大半を消失させたことが発覚し、大きな問題になっています。今回はこの事件を題材に、資産運用においてもっとも大切なことをお話ししたいと思います。

「投資とは自分が働くのではなく、お金に働いてもらうことだ」という言葉をよく聞きます。「なるほど!」と納得してしまいそうですが、よく考えるとちょっと変です。お金に手や足がはえて、あなたの代わりに通勤電車に乗って仕事に行ってくれるわけではないからです。

それではなぜ、投資をすると利益が得られるのでしょうか。ここで重要なのは、相手の立場になって考えてみることです。あなたがとてつもない発明をしたとします。ぜったい儲かりますが、それを実現するためには1億円必要だとしましょう。このお金をどのように調達するのかがファイナンスの問題です。

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カモにならずに自分のお金を増やす方法

橘玲

人気作家・橘玲さんが、独自の視点で金融市場、マネーのカラクリを解き明かす連載です。クールにお金について考えるための最適なレッスンとなるでしょう。

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ak_tch 橘玲|カモにならずに自分のお金を増やす方法| 公開されました 4年以上前 replyretweetfavorite