いまcakesをお読みのあなたはたぶん、比較的ネットに親しんでいる方だと思います。
これからするお話は、もしかしたら、あなたにご自身のネット上での黒歴史を思い出させるかもしれません。
だけれどわたしは、わたしのような失敗をあなたにしてほしくないと思っています。だから、わたしの失敗としてお話させてください。
1年半前、わたしはツイッターを炎上させました。
当時わたしは、「レズビアンライフサポーター」なる気合い入りまくった肩書をつけたばかり。性にまつわる情報を伝えていかねばと、激しい使命感に燃えていました。
そんな使命感のわりに、仕事がありませんでした。
ヤバイ。
終わる。
そう思ったわたしは、ツイッターで「わたし知的です☆ ジェンダー・セクシュアリティ論のことこんなに知ってます☆」アピールにいそしみ始めました。なんかディレクターさんとか編集者さんとかイベンターさんとかそういう業界の人が見ていることを、強く強く願いながら。
炎上したその日も、たしかこんなことをドヤドヤと語っていたのだと思います。
「最近ニュースや雑誌で『LGBT』って言葉がよく出てきますね!
この言葉の由来は、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーそれぞれの頭文字ですが、いわゆる性的マイノリティってそれだけじゃないんですよ!
【L】レズビアン
【B】バイセクシュアル
【G】ゲイ
【T】トランスジェンダー
【Q】クエスチョニング
【I】インターセックス
【A】アセクシュアル
【X】Xジェンダー
【D】デミセクシュアル
【H】ヘテロセクシュアル
【P】パンセクシュアル
【N】ノンセクシュアル
【O】オブジェクトゥムセクシュアル
ハ~イ! いろいろありますねえ!」
たぶん今あなたは、「何それどういう意味」とお思いになったことでしょう。そうだと思ってわたしも、上に挙げたカタカナの嵐を説明しにかかりました。
それが炎上に繋がったのです。
ツイッター上ではきちんと批判してくださる方も多かったですが、それよりなにより、陰口ツイート・晒しリツイートが華麗に花盛りでした。
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